オープンクエスチョンが通じないとき
「子どもの気持ちを引き出すには、オープンクエスチョンが大切」
そう教わって、意識して使っている先生も多いと思います。
でも、「どうしたの?」「どんな気持ちだった?」と聞いても、
「別に」「わかんない」と返ってくること、ありませんか?
せっかく心を傾けて聞こうとしているのに、沈黙やそっけない返事が返ってくると、
“私の聞き方が悪いのかな”と感じてしまうこともあるかもしれません。
けれど、オープンクエスチョンがうまくいかないのは、先生のせいではありません。
その子の「言葉にする力」が、いま少し弱っているだけなんです。
言葉を出すエネルギーが足りない子もいる
たとえば、学校に行く気力が出ない子。
悩みや不安を抱えている子。
そんな子は、頭の中がぐるぐるしていて、
「自分の気持ちを整理する」余裕がないことがよくあります。
“どうしたの?”と聞かれても、
“どうって言われても……”と感じて、心の中で言葉が見つからない。
だからこそ、「言葉を引き出す」よりも、
“言葉を見つけやすくする”工夫が必要なんです。
セレクトクエスチョンという聞き方
そんなときに役立つのが、「セレクトクエスチョン」。
いくつかの選択肢を示して、子どもが“えらべる”ようにする聞き方です。
たとえば──
「悲しい・びっくり・イライラ、どれが近い? それとも、どれでもない感じ?」
「今日は行きたくなかった・眠かった・人に会うのがしんどかった、どれっぽい? それとも、ちょっとちがう?」
こんなふうに3つくらいの選択肢と「どれでもない」を添えると、
子どもは“自分のペースでえらべる”感覚を持てます。
「どれでもない」と言えることで、
“自分で考えていいんだ”という安心も生まれます。
「えらぶ」から始まる会話
悩みや困りごとを聴いていて、子ども自身が整理できていない時もあります。
そんなときに、
「話を聴いていると、あなたが悩んでいるのは、友達のこと・勉強のこと・家のこと、どれかな?
それとも全然ちがう?」
と聞いてみると、子どもは自分の中を少し整理しながら、
“いま自分は何に引っかかっているのか”を見つめることができます。
誰かに選択肢を示され、それを自分でえらぶという行為は、
「自分の気持ちはどれに近いだろう?」と内側をのぞく小さなプロセス。
その瞬間、子どもは少しずつ“自分の気持ちに気づく力”を働かせています。
セレクトクエスチョンは、答えを導くための質問ではなく、
子どもが自分の気持ちに気づくきっかけを渡す質問なんです。
聞く力は「待つ力」と「選ばせる力」
オープンに聞ける日もあれば、セレクトで支えたほうがいい日もあります。
その子の調子や心のエネルギーに合わせて、聞き方を変えられる先生は、
“その子をよく見ている先生”。
聞く力とは、言葉を引き出す技術だけでなく、
「今のこの子には、どんな聞き方がやさしいだろう?」と考える力でもあります。
“えらぶ”を手渡すことは、その子の自己理解を支え、
「自分の気持ちを言っていいんだ」という小さな自信にもつながります。
🌿問いかけ
-
この子は今、“えらぶ力”が残っているかな?
-
私の聞き方、この子にとってやさしいかな?
-
オープンで聞けなかったとき、自分はどんな気持ちになるだろう?
🌱今日できる小さな一歩
次に子どもと話すとき、ひとつだけ“セレクトクエスチョン”を試してみよう。
たとえば「〇〇・△△・□□のどれが近い? それとも、どれでもない?」と、
三択+αで聞いてみるだけでOK。
子どもの「うん」「それかも」が返ってきたら、それがもう第一歩です。
今日のサスケさん💕
おーい。もう2時間も歩いてるから帰ろうよー
帰る気ないね笑 かわいい💕

