「何でも話せる関係性になりたい」という気持ち

 

「何でも話せる関係性になりたいです」

 

――親子でも、先生と生徒でも、よく耳にする言葉です。

 

 

たしかに、心の距離が近く、安心して話せる関係は理想的ですよね。

 

でも、カウンセリングの現場で子どもたちと関わっていると、

「それだけが正解ではないのかもしれない」と感じる場面があります。
 

 

ひとりの子の中にも、「この話題は担任の先生に」「このことは保健室の先生に」「この気持ちはカウンセラーに」と、それぞれ話す相手を選ぶ姿があります。
 

 

すべてを一人の大人に話すわけではなく、話題ごとに「この人になら話せるかも」と考えているのです。

 

 

 

むしろ、頼れる相手をいくつも持っているというのは、とても健全なことです。
 

小児科医の熊谷晋一郎先生は「自立とは、依存先を増やすこと」と話されています。
 

 

一人にすべてを預けるのではなく、安心できる人がたくさんいること。
それは、子どもが自分らしく生きていくための大事な土台なのだと思います。

 

 

 

 

 


自分が全部しなくてもいい

 

子どもが何かを話してくれたとき、「この子のことは私が何とかしなきゃ」と思うことがあります。
 

 

その気持ちはやさしさから生まれるものです。
 

 

でも、すべてを自分が抱えようとすると、相手の“選ぶ力”を奪ってしまうことがあります。

 

 

関わる大人が一人でがんばりすぎるより、
それぞれの立場で支え合える輪がある方が、子どもにとって安心です。
 

 

 

たとえば、担任の先生が日々の小さな変化を気づき、
養護教諭が身体と心の両方を見守り、
カウンセラーがゆっくり話を聴く。
 

 

そんなふうに“信頼のバトン”をつないでいけたら、
子どもは「自分を見てくれている人がたくさんいる」と感じられます。

 

 

私たちは「全部しよう」としなくていいんです。
 

 

自分の力を少し緩めたときに、
子どもが他の人を頼るチャンスが生まれます。
 

 

“支え合うチームの中の一人”として関わる――
それが、安心の輪を広げる第一歩なのだと思います。

 

 

 


話すかどうかは、相手の自由

 

子どもがなかなか話してくれないと、「信頼されていないのかな」と感じることがあります。
 

 

でも、話さないことは「今は話したくない」「この話題は別の人に聴いてほしい」という、相手の意思のあらわれです。

 

 

 

大切なのは、“話すかどうか”を決めるのは相手だということ。
 

 

私たち大人が「話してごらん」「何でも言ってね」と促すとき、
それがいつの間にか、相手の自由や権利を奪ってしまうこともあります。

 

 

「いつでも聴く準備はあるよ」という姿勢は大切です。
でも、“話す・話さない”の主導権は、あくまで相手の側にあります。
 

 

話さない自由、話さない権利を尊重すること――
それが、相手を一人の人として信頼するということなのかもしれません。

 

 

 


時には見守ることも、支えになる

 

誰かが困っている姿を見ると、
「すぐに力になってあげたい」と思うのは自然なことです。
 

 

でも、いつでも力を貸すことだけが支えではないのかもしれません。

 

 

ときには、「この子は今、自分で頑張っている最中なんだ」と信じて見守る余裕も必要です。
 

 

見守ることは“放っておく”ことではなく、
相手の力を信じて、成長を待つという姿勢です。
 

 

そして、「困ったときはいつでも頼っていいよ」という準備を、
私たち大人がきちんと整えておく。

 

 

そのうえで、子どもが「助けて」と声を上げたときには、
全力で力を貸す。
 

 

それが、見守ることと助けることの両方を大切にした関わり方なのだと思います。

 

 

 


答えではなく、考えるきっかけとして

 

「何でも話せる関係性を目指す」という言葉は、
一見すると子どものためのようでいて、
実は支援する側の“安心したい気持ち”から生まれることもあります。
 

 

「話してくれた=信頼してくれた」と思えると、私たちも安心します。
 

 

けれど、その気持ちが行きすぎると、
いつの間にか“話してもらうこと”をゴールにしてしまうのかもしれません。

 

 

 

けれど本当に大切なのは、
“相手がどうしたいか”を尊重できる心の余白を持つこと。
 

 

話すか話さないか、頼るか頑張るか――
その選択を相手に委ねられる支援者であること。
 

 

それが大切なことなのではないでしょうか。

 

 

 

この3つ――
 

 

「自分が全部しなくてもいい」
「話すかどうかは相手の自由」
「時には見守る」
 

 

という視点は、

子どものためというより、支援する私たち自身の姿勢を整えるためのヒントです。
 

 

この3つを心に置いておくと、
 

子どもを信じて待てるようになったり、
抱え込みすぎずに関われたりと、
 

関わりの中での自分のあり方が少しずつ変わっていきます。

 

 

“何でも話してもらう関係”を目指すのではなく、
“話してもしなくても安心できる支援者でいること”。
 

 

その姿勢を、これからも大切にしていきたいですね。

 

 

 


🔸問いかけ

・あなたが「何でも話せる関係を目指したい」と思うのは、どんな願いからですか?
・子どもが“話さない”とき、その奥にどんな気持ちがあると思いますか?
・最近、「待つ」「任せる」を意識できた場面はありますか?

 

 

 


 

 

 

🌱今日できる小さな一歩

 

次に子どもと話すとき「聴く」「待つ」「任せる」のうち一つを意識してみましょう。
 

 

行動を一つ減らすだけで、関係がやさしく変わるかもしれません。

 

 

 


✏️noteもどうぞ

 

➤こちらから

 

 

 

 

 

 

 

 

今日のサスケさん💕

当たり前のようにお布団を奪われる…

かわいい💕から許す!笑