やりたいことがないって本当にないの?

 

「やりたいことがないんです」と話す高校生がいます。
 

 

でも、本当に“ない”のでしょうか。
 

 

話を聴いていると、

「どうせできない」「言っても否定される」といった気持ちがその言葉の奥に隠れているように感じます。
 

 

やりたいことがないというよりも、“言えない状況になっている”のかもしれません。

 

 

心理学の「自己決定理論」では、人が意欲的に行動できるためには

自分で選んでいる感覚(自律性)、有能だと感じる感覚(有能感)、人とのつながりを感じること(関係性)の3つが大切だとされています。
 

 

 

つまり、「やりたいことがない」と感じている子どもたちも

実はその3つのうちどれかが足りないだけなのかもしれません。

 

 

 

 

 


ゲームより楽しいことを見つけた日

 

ある生徒は、ゲームばかりしていて「ゲーム依存だ」と言われていました。
 

 

でも、家族に連れ出されて釣りに行った日。

その日は一度もゲームをしなかったそうです。
 

 

「毎日釣りができたら、ゲームしなくてもいいな」とその子は笑いました。
 

 

 

ゲームが楽しいからしているというより、

ゲームより楽しいことが見つからないだけなのかもしれません。

 

 

 

人は、心から夢中になれる体験をするときに「フロー」と呼ばれる状態になります。
フローとは、「没頭できる活動が、人を最も幸福にする」という考え方です。
 

 

釣りをしているその子は、まさにフローの状態だったのだと思います。
 

 

子どもの心が動く瞬間は、「やめさせる」ことでは生まれません。
心が動く体験を通して、自分の中のワクワクを思い出すときに生まれます。

 

 

 


夢中になれると子どもは自然に動き出す

 

小学校に勤めていたころ、保健室には教室に行けない子どもたちがいました。
 

彼らは、とても素直でまっすぐな子どもたちでした。

 

 

 

ある日、大掃除の時間に、その子たちが担当している部屋を「掃除してるかな?」と思って見に行ったら、なんと“シンデレラごっこ”をしていたんです。
 

 

みんながシンデレラになりきって、掃除をさせられているシーンを演じていて(笑)
 

 

「ほかに掃除をするところはありませんか?」

「私の方が本物のシンデレラだから、こんな隅まで掃除するのよ!」
「いや、私の方が本物よ!私の方がちゃんと掃除してるんだから!」

 

 

なんて言いながら、笑い合っていました。
 

 

その光景に思わず笑ってしまいました。
こんなに楽しそうに掃除をしている子どもたちを見たのは初めてでした。

 

 

無理にやらされるのではなく、自分たちで「どうしたら楽しくできるかな」と考えて、楽しみながら動いている。
 

 

その姿を見て、人は“やらなければいけない”ではなく、“やってみたい”と思えたときにこそ、本当に動けるのだと感じました。

 

 

 


「そんなこと」という言葉が心のシャッターを閉じる

他にも、こんなこともありました。

 

 

段ボール工作が好きな子は、

分度器を手に取りながら、自分なりの工夫を重ねていました。
 

 

角度という考え方を知らなくても、「これを使うとうまくいく!」と自分で発見して、どんどん形を変えていく姿が印象的でした。
 

 

 

また、「かっこいい漢字を書けるようになりたい!」と言って、辞書を開きながら書きたい文字を探している子もいました。
 

 

見つけた漢字を何度も練習して、いつのまにか難しい字もすらすら書けるようになっていたんです。

 

 

 

そんな姿を見ながら、私は「いいなあ」と思って、ほほえましく見ていました。
 

 

 

でも、チャイムが鳴ると、その笑顔がスッと消えるんです。
 

 

先生が迎えに来て「次の時間だから行こうね」と声をかけると、

子どもたちは一瞬で表情を引っ込めてしまう。
 

 

そんな場面を、何度も見てきました。
 

 

あの瞬間の切なさは、今も心に残っています。

 

 

 

小さいころは「いいね!」と言ってもらえていたことが、
大きくなるにつれて「そんなことしてないで」と言われるようになります。
 

 

そうやって、好きなことや興味のあることを言えなくなっていくのかもしれません。
 

 

ワクワクできることが続かないのは、やる気がないからではなく、
安心してワクワクできる環境が少ないからなのだと思います。
 

 

大人がその空気を変えられたら、子どもたちはきっともう一度動き出します。

 

 

 


子どもの“ワクワク”を一緒に感じる大人でいたい

 

「やりたいことがない」と言う子どもたちは、本当に“ない”わけではありません。
 

 

ただ、その思いを安心して言えなかったり、
夢中になれる時間や居場所が見つからなかったりするだけなのだと思います。

 

 

子どもが自分から動き出す瞬間は、いつもワクワクから始まります。
 

 

“やらされる”ではなく、“やってみたい”という気持ちが生まれたとき、
その子の中のエネルギーが自然に流れ出します。

 

 

大人ができるのは、その流れを止めないようにすること。
そして、子どもが感じたそのワクワクを大人も一緒に感じてみることです。
 

 

「そうなんだ」「それいいね」と、心を動かしてみる。
 

 

そんな空気があるだけで、

子どもは安心して自分の感じた喜びを信じることができます。

 

 

 

子どもの中にあるワクワクは、いつだって成長のエネルギーになります。
 

 

それを一緒に感じ、肯定できる環境があることで、
子どもたちは自分の感じたままに前へ進むことができます。

 

 

 


💭問いかけ

  • 「やりたいことがない」という言葉を、どんな気持ちで受けとめていますか?

  • 子どもが夢中になっている瞬間、どんな表情をしていますか?

  • 「いいね」と伝えるために、あなたができることは何でしょうか?

 

 

 


 

 

 

🌱今日できる小さな一歩

 

今日、誰かの小さなワクワクを見つけたら、

「それ、いいね」と声をかけてみましょう。
 

 

そのひとことが、子どもの中の火をもう一度明るくするかもしれません。

 

 

 


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今日のサスケさん💕

何度も言いますが、そこはママさんのお布団!

かわいい💕