生徒の言葉にハッとした瞬間
「傷ついていたい時ってあるじゃん。周りに合わせてさ。」
ある生徒がふとつぶやいた言葉に、私はドキッとしました。
大人の感覚だと「どうにか元気になってほしい」と願ってしまう場面。
でもその子の言葉を聞いたとき、私は「なんか、わかるな」と共感している自分に気づいたのです。
「まだこの気持ちでいたい」「もう少し浸っていたい」——
そんな心の動き、誰にでもありますよね。
傷ついていたい気持ちの意味
私たちはつい「前を向いてほしい」「元気を取り戻してほしい」と思ってしまいます。
けれど、子どもがあえて「傷ついていたい」と思うとき
その気持ちにはちゃんと意味があります。
心理学の世界では「感情には役割がある」と言われています。
悲しみや落ち込みも、心を守ったり相手に「今は支えてほしい」と伝えるサインになったりします。
だから「傷ついていたい気持ち」は、弱さではなく回復の一部。
大人が急いで変えさせようとすると、むしろ子どもは安心できなくなることもあるのです。
仲間と感情を共有する思春期
その生徒は「周りに合わせてさ」とも言いました。
これは、思春期を語るうえでとても大切なキーワードだと思います。
自分の気持ちを大事にすることはもちろん必要です。
でも、思春期の子どもたちは「仲間と同じ気持ちを味わう」ことに安心を感じたり、自分の存在を確かめたりします。
たとえば、クラスで悲しい出来事があったとき。
一人で泣くより、友だちと一緒に涙を流すことで
「自分は一人じゃない」と感じられる。
みんなが怒っているときに一緒に怒ることで「自分も仲間だ」と思える。
心理学者エリクソンは、思春期を「自分のアイデンティティを確立していく時期」と説明しました。
その過程では「自分は仲間に受け入れられている」という実感が欠かせません。
感情を共有することは、まさにその“仲間である証”の役割を果たしているのです。
大人ができることは「変えようとしないで寄り添う」こと
大人はどうしても「前を向かせたい」「早く元気になってほしい」と思います。
けれど、子どもが仲間と一緒に悲しんでいるときや「まだ傷ついていたい」と感じているとき、私たちにできるのはその気持ちを受け止めて一緒にいること。
「そうだよね」「つらいね」と言葉を添えるのもいいし、ただ隣で静かにいるだけでもいい。
大人が「変えようとしない」ことが、子どもにとっての安心感になり、やがて自分から歩き出す力につながっていきます。
感情を分かち合えることは、生きる力になる
生徒のひとことから、「感情を共有することの大切さ」をあらためて感じました。
思春期の子どもたちは、仲間と気持ちを分かち合うことで「自分は一人じゃない」と確かめています。
そしてこれは、子どもに限った話ではありません。
大人だって、誰かに気持ちを分かち合ってもらえたとき、安心したり、また頑張ろうと思えたりします。
感情を共有できる関係は、仲間である証であり、生きていくうえでの力になります。
だからこそ、子どもが「傷ついていたい」と思っているときに、変えようとするより一緒に味わうこと。
その積み重ねが、子どもに「自分は仲間に受け入れられている」という安心感を届けるのだと思います。
今日の問いかけ
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あなた自身、「まだこの気持ちでいたい」と思った経験はありますか?
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子どもが仲間と感情を共有しているとき、大人はどう寄り添えそうですか?
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「元気にさせること」よりも「その気持ちを一緒に味わうこと」、あなたはどちらを意識してきましたか?
今日できる小さな一歩
子どもが落ち込んでいるとき、励ます前に「その気持ちを一緒に感じてみる」ことを意識してみましょう。
無理に言葉を探さなくても、ただ隣にいて頷くだけでも立派な寄り添いです。
noteもどうぞ
日々の気づきや子どもたちとのやりとりを綴っていますので、よかったらそちらも覗いてみてくださいね。
今日のサスケさん💕
お昼寝にちょうどいい気候になったね!
かわいい💕

