夏休み明け、子どもたちが見せてくれる“ちょっとした変化”
夏休みが終わって、また子どもたちと顔を合わせられる時期になりました。
久しぶりに会うからこそ、背が伸びたことや日焼けした肌、声のトーンや話し方など、いろいろな変化が目に入ってきます。
大きな成長はもちろん嬉しいものですが、
実は「ちょっとした変化」こそ大切なのかもしれません。
表情が明るくなった
友だちとの距離感が変わった
話す言葉に自信が感じられる
――そんな小さな変化の中に、その子が積み重ねてきた経験や頑張りが表れているのです。
「先生、2メートル伸びた!」と自慢する子どもたち
小学校で養護教諭をしていた頃、発育測定は子どもたちにとって一大イベントでした。
ある子は「先生!おれ、2メートル伸びた!」とキラキラした顔で報告に来てくれました。(本当は2センチだったのですが…笑)
また別の子は「先生の力で肥満度を改ざんしてください!」とお願いしてきたりして、ろうかは笑い声でいっぱいでした。
そのとき感じたのは、子どもたちは「自分が成長している」ということに少しも疑いを持っていない、ということです。
「昨日より今日、今日より明日、自分は大きくなっている」――そう信じている姿がまぶしかったのを覚えています。
数字では測れない“心の成長”
身長や体重のように、身体の成長は数値で表すことができます。
でも、心の成長はそうはいきません。
「人にやさしくできるようになった」
「自分の気持ちを言葉にできるようになった」
など、数字では測れない成長はたくさんあります。
しかも、毎日のように顔を合わせていると、その小さな変化に大人は気づきにくいこともあります。
目に見える数センチでさえ見落としてしまうことがあるように、
心の育ちも同じように気づかれないまま通り過ぎてしまうことがあるのです。
だからこそ、新学期の今のように「久しぶりに会う瞬間」は
子どもの変化を見つけるチャンス。
小さな変化を「ちゃんと見てるよ」と伝えられたとき
子どもは安心してまた一歩踏み出せるのだと思います。
先生方が教えてくれた“ちょっといい話”
夏休み明け、まだ顔を合わせられていない生徒たちのことを
先生方が「始業式はこんな表情だったよ」「背が伸びた気がするよ」と教えてくれました。
その話を聞いて「早く会いたいなぁ」と思うと同時に
先生方も子どもの小さな変化をちゃんと見て、気にかけてくださっているのが伝わってきて、なんだかほっとしたんです。
「気づく」というのは、一人の大人だけがすることではなく、みんなでできることなんだなとあらためて感じました。
そうやって大人が一緒になって子どもを見守ることが、子どもたちの安心につながるのだと思います。
気づいてもらえることが、安心になる
心理学の研究でも、子どもが「気づいてもらえた」と感じることは、安心感や自己肯定感につながるとされています。
教育の世界では“SEL(社会的情動スキル)”という考え方で整理されていて、
自己認識や相手を思いやる力の土台になると言われています。
でもこれって、子どもに限らず大人も同じじゃないでしょうか。
「最近よく頑張ってるね」「雰囲気変わったね」と誰かに声をかけてもらえたとき、
私たち大人だって心がふっと軽くなったり、自信を持てたりする経験があると思います。
それと同じことが、子どもにとっても起きているんです。
小さな変化を見逃さない大人でいたい
スクールカウンセラーとして生徒たちと関わる今も、
私はあの頃の発育測定の光景を思い出します。
夏休み明けに「なんだか表情がやわらかいな」「話し方が落ち着いてきたな」と感じたとき、その変化を見逃さず、言葉にして返したい。
それは特別なことではなく、誰にでもできることです。
先生や保護者、地域の大人――
子どもと関わる人みんなが、子どものちいさな変化を受けとめられる存在であったら、新学期を迎える子どもたちはどれほど安心することでしょう。
「2メートルも伸びた!」と信じているように
子どもたちは自分の成長を信じています。
その信じる力を、大人の「気づき」で支えていきたい。
それが、子どもにとっての大きな力になるはずです。
今日の問いかけ
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あなたが最近「気づいてあげられた子どもの変化」は何でしたか?
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子どもが「見てもらえている」と感じられる一言、どんなときにかけられそうですか?
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大人のあなた自身も「小さな変化に気づいてもらえた」経験はありますか?
今日できる小さな一歩
今日、身近な子どもをひとり思い浮かべてみましょう。
その子の表情や話す言葉の中に「小さな変化」を探してみてください。
そして気づいたことを、短くてもいいので「伝える」ことをやってみましょう。
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