子どもに合わせるってどういうこと?
「子どもに合わせる」と聞くと
甘やかすことや、言うことを何でも聞くことだと思われるかもしれません。
でもここでいう「合わせる」は
子どもとのやりとりの“入り口”をこちらが寄せる、ということです。
大人のペースで一方的に話しても子どもの心にはなかなか届きません。
反対に、子どもの声や呼吸に耳を澄まし目線を合わせることで「わかってくれてる」と感じてもらえる。
その安心感が、やりとりの土台になります。
では実際に、子どもに合わせるにはどうしたらいいのでしょうか。
まずはこんな3つを合わせてみませんか?
子どもの声に耳を澄ませてみる
たとえば
「ねぇねぇ!聞いて!」と嬉しそうに子どもが駆け寄ってきたとき。
こちらが真顔で「なに?」と返すよりも
「うんうん!どうした?」と同じテンションで応じると、気持ちがスッと通じます。
まずは大人が、子どもの声の調子やリズムを聴き取ってあわせてみる。
すると「わかってくれてる」という安心感が生まれます。
呼吸を合わせると、心も落ち着いていく
泣きじゃくっている子どもの呼吸は、浅くて速いもの。
そんなとき、ただ「落ち着いて」と言っても届きません。
まずは大人が、その速い呼吸に合わせてみる。
そして少しずつ、自分の呼吸をゆったりにしていく。
すると不思議と、子どもの呼吸もだんだん整ってきます。
これは「ペーシング」と呼ばれる方法で
まずは相手に合わせることで安心感を生みます。
そして、その後にこちらに合わせるよう「リード」していく。
言葉を使わない分、とても強い効果を発揮します。
体の目線と、心の目線
しゃがんで目の高さをそろえる。これはよく知られた方法です。
けれど、私が大切にしたいのは「心の目線」の方です。
困っている子どもの話を聴くとき、ただ同じ目線でいると
一緒に迷子になってしまうことがあります。
だから大人は、心では少し高い視点をもっていたい。
自分の経験や知恵から、子どもがまだ見えていない景色を一緒に見せてあげる。
そして「この高さから見ると、こんな解決策もあるよ」と
子どもの視点を少しずつ上げていく。
それが、大人だからこそできる「合わせ方」だと思うのです。
保健室でのできごと
中学校で養護教諭をしていたときのことです。
ある日、壁とケンカして手をケガした男の子がイライラ全開で保健室にやってきました。
呼吸は荒く、暴言も飛び出すほど。
私は手の処置をしながら、まず彼の荒い呼吸に合わせました。
そして少しずつ自分の呼吸をゆったりにしていくと、だんだん彼の呼吸も落ち着いてきます。
暴言に対しても「そんなこと言っちゃダメ」ではなく
「○○って感じたんだね」と、その子の気持ちを受け止める形で返しました。
ここで「なにしてんの!」「ほら、落ち着いて!」と言っていたら
きっと反発が強まって、ますます荒れてしまったと思います。
でも合わせることで、次第に表情もやわらぎ、
手当が終わるころには「ありがとう」と一言。
そして「実はこんな出来事があって、だから腹が立った」と
自分の気持ちを落ち着いて話してくれるようになったのです。
この経験は、合わせることが“安心の場”を生み出すのだと
あらためて実感させてくれました。
合わせるからこそ届くもの
合わせることは、大人が振り回されることではありません。
むしろ逆に、子どもとの信頼の土台ができるからこそ、
大人の思いも届きやすくなるのです。
子どもは「わかってもらえた」と感じると、安心して心をひらき
自分の気持ちを言葉にできるようになります。
イライラや涙でいっぱいだった心が少しずつ整理されて
落ち着いて状況を振り返れるようになるのです。
これは、大人が無理に「落ち着いて!」と命じても生まれない変化です。
そして、大人にとっても大きな気づきがあります。
子どもの反応に振り回されるのではなく
「今のこの子にはどう合わせればいいかな」と考えることで
自分自身の心も落ち着いていくのです。
合わせることは、子どものためだけでなく
大人が関わりの軸を取り戻す方法でもあるのです。
安心感、一体感、そして子どもが自分らしさを取り戻すきっかけ。
それらはすべて、大人がほんの少し合わせることから始まります。
「合わせる」ことは、子どもを支えるだけでなく大人自身を支える力にもなる。
そう思うと、関わり方が少し優しく、そして楽になるのではないでしょうか。
今日の問いかけ
-
最近、子どもとやりとりしたとき「かみ合わなかったな」と感じた場面はありましたか?
-
そのとき、声・呼吸・目線のどこかを変えてみたらどうなったでしょう?
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「合わせる」ことを意識すると、自分自身の心はどう変わりそうですか?
今日できる小さな一歩
子どもが話しかけてきたら、
まずは声のトーンを合わせて「同じテンション」で返してみる。
ほんの一言でも、子どもは「伝わった!」と感じてくれるはずです。
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今日のサスケさん💕
早く散歩に連れて行けー💢って怒ってるww
はいはい、お散歩行こうか。
かわいい💕


