ダンボさまへ
先日の日記で、ダンボさまはエイプリールフールに、彼氏さんに
「昨日、お母さんといっしょにエロビデオを見たよ
」
というメールをお送りになり、彼氏さんは
「今ごろ性教育ですか?」
と「普通に」メールを返されたと書かれていましたが、
あれは普通なんかじゃありません。
「ツッコミ」って言うんでございますよ。
ダンボさまは子供のころ、吉本新喜劇よりも宝塚歌劇を見てお育ちになりましたので、
いまいちお分かりにならないかもしれませんが
関西には「ボケとツッコミ」という文化があるのです。
ツッコミというのは、またの名を
「大いなる愛
」と申しまして、
わりと普通の出来事であっても、すぐれたツッコミを加えることによって、
「笑い」に変えることができるという、
まるで錬金術にも匹敵するほどの
素晴らしい効果があるのです。
「笑い」がなくては生きていけない関西の人々が生み出した
いわば、生活の知恵でございますね。
彼氏さんは、ダンボさまに
ツッコミという「大いなる愛
」をプレゼントされたわけなんです。
そこのところをきちんとお分かりにならなくてはいけませんよ。
彼氏さんだけじゃありません。
ダンボさまのまわりには、とてもお優しくて、
しかも笑いのセンスがある方がたくさんいらっしゃいます。
ダンボさまが、その方々とお話したり、メールをするたび
その方々から、いつもどんなに沢山の、素晴らしいプレゼントをいただいているか、
ダンボさま、気づいていらっしゃいますか?
まさか、お気づきになっていらっしゃらないってことはないでしょうねえ![]()
ダンボさまは、コメディ作家になりたいという夢を持っておいでです。
なのに「私、あまり面白くないから…」
と悩んでいらっしゃいます。
だったらこうされたらいかがです?
ダンボさまは、ご自分の面白くなさを、さっさとさらけ出してしまうんです。
「私、こんなに面白くないの。どうしよう!」
と…
そうしたら、ダンボさまの周囲の優しい方々は
「ダンボ、面白くないなあ。コメディ作家のくせに、あれじゃあいけないよなあ」
とあきれながらツッコんでくださり、
なんとか面白く見えるようにしてくださると思いますよ。
ダンボさま、ディズニーの「ダンボ」という映画をご覧になったことがありますか?
ご存じのとおり、耳の大きなゾウの赤ちゃんが、サーカスのスターになるお話ですが、
あの物語の中で、ダンボは
「スターになりたいゾウ!」
なんて、一言も言っていないんですよ。
それどころか、セリフすら、一言も喋っていないんです。
ダンボのまわりの登場人物たちが、
ダンボを何とかしてあげようと試行錯誤してくれて、
そのお膳立てに素直に乗っかったダンボが、
スターになれちゃうお話なんですね。
ダンボは、史上最強の、「受け身のスター」なんです。
ダンボは、みんなの「大いなる愛
」を
受け取るのが、とっても上手だったってことですね。
ダンボさまも、ダンボと呼ばれているからには、
それでいいんですよ。
「コメディ作家になりたい」という意志だけ示して、
あとは皆さんにお任せしてごらんなさい。
皆さんがちゃんとなんとかしてくださいます。
間違っても、自分一人で「笑いが生み出せるふり」
なんかしちゃあいけませんよ。
そしたら、皆さんが助けることができなくなりますからね。
ダンボさま、あなたは本当に面白くありません。
私のダジャレと同じぐらい、面白くありません。
本当に、びっくりするほど、
あきれてひっくり返ってしまうほど、面白くありませんっ!
だけど、ちゃんと「コメディ作家」であるってことは
私が一番よく知っていますからね。
セバスチャン