「コーヒーは健康に良い」とよく言われます。
一方で、お茶、特に緑茶も体に良いイメージがありますよね。
では、認知症との関係ではどうなのでしょうか。
2026年に発表されたメタ解析では、お茶は飲む量が増えるほど認知症リスクが低い傾向がみられ、一方でコーヒーは“多ければ多いほど良い”わけではなく、適量が最もよさそうという結果が示されました。
どんな論文だったのか
この研究のタイトルは、
“Coffee and tea consumption and risk of dementia: a dose-response meta-analysis of cohort and cohort-nested case-control studies”
です。2026年2月に Journal of Epidemiology and Population Health に掲載されました。
内容としては、コーヒーやお茶をどれくらい飲む人が、その後どれくらい認知症になったのかを調べた前向き研究を集めて、まとめて解析したものです。
研究者らは PubMed と EMBASE を用いて2025年12月9日までの文献を検索し、認知症のない集団を追跡した研究だけを対象にしています。
最終的には10研究、45万人超、平均11.5年追跡のデータが解析されました。
ここで大事なのは、単に「飲むか飲まないか」ではなく、飲む量とリスクの関係まで見ている点です。
いわゆる用量反応メタ解析で、日常の習慣としてどのくらい飲むとどう見えるのか、というところまで踏み込んでいます。
結論を先にいうと
この論文の結論をかなりシンプルに言うと、こうなります。
お茶は、飲む量が増えるほど認知症リスクが下がる傾向。
コーヒーは、適量まではよさそうだが、飲み過ぎるとむしろよくない可能性。
お茶については、全認知症リスクが直線的に低下していました。
しかもこの傾向は、お茶全体でも、緑茶だけでもおおむね同様でした。
一方、コーヒーは少し違っていて、U字型の関係が示されました。
つまり、少なすぎても多すぎてもベストではなく、1日2〜3杯くらいが最も低リスクに見えた、ということです。
著者らは、コーヒーでは約300〜450mL/日あたりが最も低リスクだったと報告しています。
さらにアルツハイマー病との関係では、1日3杯までは大きな差がみられず、3杯を超えたあたりからリスク上昇がみられたとされています。
コーヒーは「良い」ではなく「適量が大事」
この論文で面白いのは、コーヒーの位置づけです。
世の中では「コーヒーは健康にいい」という話が広まりやすいのですが、この論文から読み取れるのは、コーヒーは多いほど良いわけではないということです。
むしろ、適量までは大きな問題はなさそうだが、高摂取ではリスク上昇の可能性がある、という慎重な結論です。
このため、「認知症予防のためにコーヒーをどんどん増やしましょう」とは言えません。
実際の読み方としては、普段コーヒーを飲む人が1日2〜3杯程度なら過度に心配しなくてよさそう。
ただし“飲めば飲むほど予防になる”とは考えないほうがよい、という理解が近いでしょう。
お茶は比較的きれいに“保護的”に見える
一方、お茶については、コーヒーよりも結果が分かりやすく、摂取量が増えるほど全認知症リスクが下がるという形でした。
しかも緑茶でも似た傾向が出ています。
なぜお茶がよさそうなのか。
この論文自体は機序を証明する研究ではありませんが、一般的には、緑茶や茶に含まれるポリフェノールやカテキンなどの抗酸化・抗炎症作用が関わっている可能性は考えられます。
ただし、これはあくまで「考えられる説明」であって、この論文だけで断定できる話ではありません。
少なくとも今回の解析では、お茶は日常習慣として比較的取り入れやすく、認知症リスクの面でも好ましい関連がみられた、というのがポイントです。
ただし、この論文を“読みすぎない”ことも大切
ここはとても重要です。
この研究は観察研究をまとめたメタ解析です。
つまり、コーヒーやお茶を飲んだから認知症が減った、と因果関係を証明したわけではありません。
たとえば、お茶をよく飲む人は、もともと食事や運動習慣に気をつけているかもしれません。
教育歴、社会経済状況、喫煙、睡眠、持病管理などの違いが結果に影響している可能性もあります。
研究では統計調整が行われていますが、取り切れない交絡はどうしても残ります。
さらに、飲み物の摂取量は自己申告で評価されることが多く、1杯の量、濃さ、カフェイン量、砂糖やミルクの有無なども統一されていません。
ですから、「何杯なら絶対に安全」「何杯なら確実に予防できる」と言える研究ではない、という点は押さえておきたいところです。
日常生活ではどう考えればいい?
この論文を実生活に落とし込むなら、私は次のように考えます。
まず、お茶を日常的に飲む習慣は、比較的安心して続けやすいと思われます。
今回の解析では、お茶は全認知症リスク低下と関連していました。
一方、コーヒーについては、好きな人が適量を楽しむのはよさそうですが、認知症予防を期待して無理に増やす必要はありません。
むしろ、飲み過ぎは避けたほうがよさそうというのが、この論文に沿った受け止め方です。
そして何より、認知症予防はコーヒーやお茶だけで決まるものではありません。
血圧、糖尿病、運動、睡眠、難聴対策、社会的孤立の予防など、生活全体の積み重ねのほうが、はるかに重要です。
今回の論文は、その中の「毎日の飲み物」という1つのピースを示したものと考えるのが自然でしょう。
まとめ
今回のメタ解析から見えてくるのは、次の3点です。
1. お茶は、飲む量が増えるほど認知症リスク低下と関連していた。
2. コーヒーはU字型で、1日2〜3杯くらいが最も低リスクに見えた。
3. ただし観察研究なので、“飲めば予防できる”と断定はできない。
健康情報は、「○○が効く」と単純化されがちです。
でも実際には、今回のコーヒーのように、多ければ多いほど良いわけではないことも少なくありません。
認知症予防を考える上では、
お茶は比較的プラスに働く可能性があり、コーヒーは“適量”が良さそう。
そのくらいの温度感で理解しておくのが、いちばん実用的ではないかと思います。
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