私が注射療法をやらないワケ | みのり先生の診察室

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5万人以上の「オシリ」を診察してきた
肛門科専門医の女医がつづる
お尻で悩める人へのメッセージ

(2019年6月16日加筆修正)

今、痔核(イボ痔)治療で大流行の「ジオン注射」。

私はやりません。

うちの施設では、全然やってません。


患者さんからも時々、訊かれます。

先生はどうしてやらないの?


その理由は3つあります。

一つ目は新しい治療法だから将来、どんな後遺症が出るか分からないからです。


以前のブログにも書きましたが、新しい治療にはリスクがあります。

痔核治療の歴史を振り返っても、色々な流行がありました。

その当時は「すごくいい!」ともてはやされた治療法が、あとでとんでもない後遺症が出てきたりして「やってはいけない治療法」になってしまったケースだってあるのです。

歴史が安全性を証明してから使うかどうか検討しようと思っています。


二つ目は注射液の中にアルミニウムが含まれているからです。


痔核組織に注入された注射液は、当然、血管内にも入ります。

血液中に含まれるアルミニウムはたいした量ではないので大丈夫だと言われていますが、肝臓や腎臓、脳などへの影響は本当に大丈夫なのか、私は心配です。

これは私の個人的な見解と心配です。

なんとなく気持ち悪い
なんとなくいやだ・・・

と感じているので、自分の直感に従って今は、使ってません。

アルミニウムは脳への影響も指摘され、アルミ鍋を使用しないようにしている人も多いです。

注射薬の中にアルミニウムが入っていることを知らずに受けている患者さんが多いのにも驚きました。

ちゃんと説明を受けられてないんでしょうか・・・。

注射薬の成分を説明すると

え~っ?!うそ!!
それなら言って欲しかった!

とショックを受けられる患者さんもおられます。

せめてどんなものが含まれているのかは、ちゃんと知ってから受けて欲しいです。


そして三つ目はジオン注射の後障害で悩んでいる人ばかり診ているからです。

そりゃそうですよね^_^;

うちの診療所ではジオン注射をやってないので、うまくいかなかったケースしか来ないですよね。

ちゃんと治療がうまくいっている人は来ませんから。


一番多いのがジオン注射後の痛みです。

しばらくたったら治ってしまう人もいますが、1~2年経っても肛門の奥が重だるい鈍痛があるという人がいます。


次に多いのが排便困難。

便が出しにくくなってしまったというケースです。

ひどいケースだと排便するのに3時間もかかるという人もおられました。

徐々によくなっていきましたが、以前のようにスムーズに排便が出来なくなってしまったと言われていました。


診察すると注射をした部分でしょうか。

肛門とその奥の直腸が硬くなって伸びが悪くなっていました。

これが原因かどうかは分かりませんが、触った感触が正常の人とは違うのは分かりました。


そして一番ひどかったのが「便漏れ」です。

これは私もショックでした。

診察しようと肛門を見たら、人差し指1本分くらいポカーンと肛門の穴が開いていました。

触ると硬くてほとんどオシリの穴を開いたり閉じたりできない状態で、便をこらえることが出来ない状況であることはすぐに分かりました。

オムツを当てておかないと、感覚が無いので便がいつ出るのか分からない・・・

と困っておられました。

しかも腟の方からオナラが出たり、ちょっと便が出ている気がすると・・・

かなり奥の直腸まで異常があったため外科に紹介して検査してもらったところ、直腸膣瘻がありました。

直腸に穴が開いて腟の方につながってしまった状態です。

このようなひどい後遺症は、本当にまれでしょう。

大部分の人はうまくいっているのだと思います。

うちの診療所に来られる方は「うまくいかなかったケースだけ」ですから。

ですが、ジオンが導入されて初期の頃に、このようなひどいケースを診てしまったら、気軽に講習を受けただけで注射療法をやるのが怖くなってしまった・・・

というのが正直なところです。

blog97

診療所のセラピードッグ「ラブ」
おやつは意味もなく与えません。
訓練や躾のご褒美として特別に与えます。
日常的におやつを与えると犬はおやつをもらう喜びを覚え、
一生おやつを要求する犬になります。
それは犬にとっても飼い主にとっても不幸なことです。
「飼い主のそばに居ることが最高の喜び」という犬に育てて下さい。
(日本アニマルセラピー協会)



それにジオン注射で効果があるのは内痔核のみです。

外痔核をきれいにすることは出来ないので、内痔核も外痔核も両方ある人や、外痔核がメインの人、外側の皮膚のたるみもきれいにしたいという人には不向きです。

手術治療だと中も外も全部、患者さんが気にしている所を切除できるので、私は手術メインです。

手術だけで十分だと思っています。

というか、手術で不便を感じていないので、注射療法の必要性を感じない・・・

というのが正直なところでしょうか。


それにうちの診療所は自由診療です。

わざわざ高いお金を払ってうちで注射療法を受けるよりも、保険の効く肛門科で受ける方が患者さんにとっても金額的なメリットが大きいと思います。

ジオン注射をやっている先生は星の数ほどいますからね。

私たちの強みは手術なので、注射療法を希望なさる方はお断りして、保険の効く肛門科を受診するようお話ししています。


あなたは注射療法のことをちゃんと知っていますか?

どんなリスクがあるのか説明を受けておられますか?

注射薬の成分を知ってますか?

ちゃんと調べて知った上で受けて下さいね!



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