すご~く不思議でたまらない。

 

母は散歩にさいして

 

自然の中に行くのを嫌う。

 

人家の並んだ場所を好む。

 

見える範囲に人がいなくても

 

人の気配があることで安心感がわくのだろうか。

 

私の好きなこの道も

image

母は早く帰ろうとうるさく言う。

 

落ち葉の散り敷いた道なんて

 

素晴らしいと私は思うのに

 

母は嫌がる。

image

すご~く素敵な道なのに

 

「もうええ。もう帰ろう」

 

 

と言う。

 

帰るのをしぶると

 

「ほなあんたひとりで行って。私はここにおる」

 

仕方がないから引き返すわけですけど

 

人の気配のまったくない自然は

 

我々には落ち着ける場所でも

 

年とった母にとって

 

死を連想させる場所なのかもしれません。

image

死ぬって自分ひとりの孤独な作業。

 

どんなに見守られていたって

 

死んでゆくのは自分ひとりだけ。

 

死ぬってものすごく寂しいことなのかも。

 

死はすべての他の人間から切り離されてしまう。

 

絶対的な孤独。

 

だから自分の死を意識すると

 

人の気配を求め

 

人の気配をありがたいと感じるのでしょうか。

 

母が人気のない自然を嫌うのが

 

ちょっとだけ分かるような気もします。