年を取るとできないことが増える。

 

それは間違いないと思います。

 

出来ていたことが出来なくなると

 

自分でもダメになったと分かりますしね。

 

母も尿路感染で2週間入院した結果

 

自分の足で歩けなくなりました。

 

でも歩けないからといって

 

世界が狭くなったわけではない。

 

心の世界が貧しくなったわけでもない。

 

以前は興味を示さなかった空の青さや

 

風の揺らぎや

 

雑草の花に敏感に反応するようになっています。

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写真ではパッとしないけど

 

とても鮮やかだったアザミの花には

 

「まぁ、綺麗~」

 

歓声をあげていました。

 

ウツギに赤い花と白い花が咲いている。

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前を通るたびに

 

「まぁ~」と感嘆し

 

「1本の木に赤と白の花が咲いとる。これ同じ木なんやろ。1本の木やろ」

 

その都度そっくり同じことを言う。

 

短期記憶がダメになった母は見るたびに驚いているわけです。

 

どうやら毎回、ものすごく新鮮らしい。

 

この日は雨だったんです。

 

雨がやんだのを見計らって

 

降り出したらすぐ帰れるように

 

近場を行ったり来たりしました。

 

同じ場所を何度も通ったわけで

 

そのたびに初めてみたいに驚いて

 

まぁ、この花!!と指さしているんです(笑)

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その都度本当に驚いて

 

「紅白の花や」と感心するんです。

 

短期記憶が完全にダメになっているわけですが

 

心の世界というか

 

感じる世界は豊かなんだと思います。

 

ますます豊かになっているかも。

 

ブラシの木の赤い花にも

 

「ほんまや。ブラシに見える」

 

何度も驚いていました。

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髪の毛が伸びているのにも気づかず

 

私が3週間留守にしたことにも気づかず

 

ある意味で母の世界はいびつですけど

 

豊かさは損なわれていない。

 

むしろ以前より

 

感動や喜びは多くなったかも。

 

そんな気がするくらいです。