健康危機下で各職種に求められる「コンピテンシー」「知識・スキル」を体系的かつ具体的に整理し、研修プログラムの検討に役立つ形にまとめられた欧州CDCの報告書、European Centre for Disease Prevention and Control. Public health emergency preparedness - Core competencies for EU Member States. Stockholm: ECDC; 2017.
その待望の日本語訳が、このたび出版されました▼
欧州CDC.蝦名玲子・中山健夫(訳)『健康危機下で必要となるコンピテンシー』インターメディカ,2025.
見本が届きました♡
本書の意義や概要をお伝えするために、私の「訳者序文:原著との出逢いと読みどころ」の一部を以下に引用いたします▼
≪引用はじまり≫
これまで我が国では、リスクコミュニケーションをはじめとする公衆衛生の緊急事態に備えておくことの必要性が繰り返し指摘されてきたものの、効果的な人材育成が進んでいるとは言い難い。
なぜか?
それは、健康危機管理に携わる各従事者のコンピテンシーが明示されていないためだと考える。
具体的には、多くの方が次の2つの質問に明確に答えられないままに、人材育成や健康危機管理に取り組まれているのではないだろうか。
1. 「健康危機管理(リスクコミュニケーションを含む)では、どの部署や職種の人が関わり、各従事者には、具体的にどのような行動をとることが求められるのか?」
2. 「人材育成の到達目標をどこに定め、その達成のために、誰が、どのような知識とスキルを身につけておかなければならないか?」
欧州CDCが2017年に公表した原著『Public health emergency preparedness - Core competencies for EU Member States』と出逢ったのは、ちょうどそうした必要性を感じていたときであった。
本書との出逢いは、衝撃的だった。上記2つの質問の答えが、明確に、体系的に示されているのである!
本書では、公衆衛生の緊急事態への対応分野として、1)探知とアセスメント、2)政策の策定、適応、実施、3)ヘルスサービス、4)調整とコミュニケーション、5)緊急事態リスクコミュニケーション、の5つをあげている。
その上で「各分野において、どの部署・職種の人が従事し、それぞれどのようなコンピテンシーが求められるか」が整理されている。
また、人材育成において目標とされるコンピテンシー、そしてそのコンピテンシーを習得するために必要となる知識とスキルが体系的かつ具体的に示されている。
本書は、まさに「健康危機管理分野の人材育成と行動指針」と言えよう。
もちろん、私も前述の京都大学公衆衛生大学院の担当コースで、本書で示されたコンピテンシーや知識・スキルの向上を意識した講義をしている。
このことを関係者に伝えると「自分も受講してみたい」と言っていただける。
もし、あなたも「受講してみたい」と思われたなら、ぜひ本書を手にとっていただきたい。
健康危機管理では、どの部署や職種の人が関わり、各従事者には、どのような行動をとることが求められるのか?
人材育成の到達目標をどこに定め、その達成のために、誰が、どのような知識とスキルを身につけておかなければならないか?
―― 今まで漠然としていたこれらの問いの答えが、ここにある。
≪引用おわり≫
健康危機管理や人材育成に従事されている皆様、ぜひご購読ください!
健康危機に特化したリスクコミュニケーションの人材育成に尽力しております。
私にできることがございましたら、お気軽にお問い合わせください▼
----
▼蝦名玲子のオフィシャルサイト
▼著書と監修DVDの一覧

