クマ取りと称され、全国的に行われている脱脂(経結膜脱脂術)。
脱脂とは目の下の眼窩脂肪を取り除く手術ですが、この脂肪を取りすぎると、眼球の周囲が削げ落ちたような「hollow out(くり抜かれ)変形」を生じます。
海外文献ではcadaveric look(死体様顔貌) という非常に強い言葉で警告されるほど「絶対にやってはいけないもの」として認識されています。
最近SNSで話題となっているのが、この過剰脱脂。
【過剰脱脂による独特のくり抜き変形】
こちらのモニター様は、他院で脱脂術を受けられた後、目の周囲がえぐられたように深く窪んでしまっています。
目の下については、他院で脂肪注入を受けられたため、ある程度改善していますが、上まぶたのくぼみは非常に強く残っていました。
「この上まぶたのくぼみを、どうにか治したい」
とのことで、当院を受診されました。
【ヒアルロン酸注入後2週間】1cc使用
自然さを損なうことなく、目元全体のバランスが整い、大変ご満足いただけました。
注入前後の写真を重ねてみると、よくわかります。
クマ取りには、実にさまざまな方法があります。
脱脂、表ハムラ法、裏ハムラ法、脂肪注入、製剤注入(ヒアルロン酸・コラーゲン)など…
それぞれに適応があります。
脱脂だけで全てのクマを美しく治すことなど到底不可能。
患者さん一人ひとりの骨格、脂肪量、皮膚の質、加齢変化を正しく診断し、その状態に応じて術式を選択する。
それが、下眼瞼治療のセオリーです。
当然ですよね。
でも、です。
残念ながら、脱脂以外の選択肢を持たない、あるいは技術的に対応できない医師ほど、
「他の術式は意味がない」
「脱脂だけで十分」
といった極端な主張をする傾向があるのも事実です。
クマ取りを検討されている方には、きちんと診断をしてくれる、信頼できる医師を選んで欲しい。
患者さん自身が「医師の能力や素性を見極める力=患者力」を身につけないと、取り返しのつかない後遺症に、一生苦しむことになりかねません。
目元は、人生を左右する大切な場所です。
どうか、安易に決めず、慎重に、誠実な医師と向き合ってください。
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