認知症を防ぐ習慣
〜生活習慣で約4割防げる可能性〜
「年を取ったら認知症になるのは仕方ない」
「遺伝だからどうしようもない」
そんな風に思っている人は多いかもしれません。
しかし、最近の研究では、
認知症の約4割は、生活習慣を変えるだけで防げる可能性がある
ということが、わかってきたようです。
2026年に発表された日本の研究(東海大学とデンマークの共同研究)で、
日本人の認知症の約38.9%が「予防できるかもしれない」と言われています。
これは信頼できる医学雑誌(The Lancet Regional Health)に載った、最新のデータによります。
◾️この研究の優れた点
本研究は、外国人のデータではなく、
日本の実際の生活や統計を使用している点です。
日本人の食事、運動、耳の聞こえ方、血圧やコレステロールのデータなどを調べ、
「これを変えたら、どれだけ認知症が減るか」を計算した結果です。
◾️特に気をつけたい14のポイント
研究で注目されたのは、
「今からでも変えられる」14の習慣や状態です。
・教育(若い頃に勉強する機会が少なかった)
・難聴(耳が聞こえにくくなっている)
・高いコレステロール
・うつ
・頭を強く打ったことがある
・運動不足
・喫煙
・糖尿病
・高血圧
・太りすぎ
・お酒の飲みすぎ
・人とあまり会わない(社会的孤立)
・空気が汚い地域に住んでいる
・目が悪くなっている(視力低下)
これらは「遺伝」や「歳だから」ではなく、
生活や環境で変えられるものです。
日本では特にこれが大きい。
研究でわかった、日本人に特に影響が大きかったのは次の3つです。
1. 難聴 → 認知症の6.7%に関係
2. 運動不足 → 6.0%
3. 高いコレステロール → 4.5%
つまり、
・耳が聞こえにくくなったら早めに補聴器を使う
・毎日少しでも歩いたり体を動かす
・お肉や揚げ物の食べすぎに気をつけて脂質をコントロール
こういう当たり前のことが、
脳を守る一番の近道であるということです。
◾️シミュレーションの結果
本研究ではシミュレーションもしており、
もし多くの人がこれらの危険な習慣を20%減らせたら、
日本で約40万人くらいの認知症を防げる可能性があると計算されています。
もちろん絶対防げるわけではないですが、
生活習慣を変えることで、発症を遅らせたり、そもそもならない人もかなり増える可能性がある、ということです。
◾️薬だけでは限界がある現実
最近、認知症の新しい薬(アミロイドを減らす薬など)も出てきましたが、
・効果はまだ限定的
・とても高額
・使える人が限られている
などという問題があります。
だからこそ、
「なる前に防ぐ予防」「発症を遅らせる」ことが、
今一番現実的な方法と思います。
認知症予防は、決して特別なことじゃなく
・毎日ちょっと歩く
・耳が聞こえにくくなったら早めにチェック
・血圧やコレステロールを放っておかない
・友達や家族と話す機会を増やす
こういう「当たり前のこと」を続けるだけです。
認知症は突然起きる病気ではなく、
長い年月の生活習慣が積み重なって出てくるものです。
だからこそ、
今日の小さな習慣が、10年後・20年後の脳を守る鍵になります。
📚まとめ
・日本の認知症の約4割は、生活習慣を変えることで防げる可能性がある
・特に大事なのは「耳のケア」「運動」「脂質管理」
・予防は特別なことではなく、毎日の当たり前の積み重ね
・今日の生活が、未来の脳をつくっている
今からできることがありますよ!😊
参考文献
・The Lancet Commission on dementia prevention, intervention, and care (2024)
・Wasano K et al. Dementia prevention potential in Japan using national data. The Lancet Regional Health – Western Pacific (2026)
・厚生労働省 認知症施策推進総合戦略
・国民健康・栄養調査(日本)
・WHO Risk reduction of cognitive decline and dementia (2019)
