シルエット

机の角に足をぶつけ、涙、涙なdapandaです。

色々な形があって、色々なものに変化する結婚式。
結婚式とは新郎新婦だけのものではなく、
ご家族やご親族も関係する儀式とも言えるかも知れません。
新郎新婦の考えている方向で結婚式を行いたいのだけど、
ご家族の意見を聞いていったら、思い描く方向とは別方向に…。
なんて話を聞くこともあります。

先日撮影させていただいた新郎新婦もそのようでした。
お二人の意向は、レストランでご家族と親しいご友人だけで行う披露宴。
挙式も人前式にし、キリスト教式との差額分をお料理に回そうという考えでした。

その相談をご両家ご家族にしたところ、新郎のお父様が激怒されたようです。
「大切な娘さんをもらうんだからもっと盛大な結婚式にしなさい」
二人で何回も説得に望むも、お父様は聞く耳をもたなかったようです。

これは今に始まったわけではないようです、
新郎のお父様は昔からその物事の背景にあることも考えて行動しろと教え込まれたとか。
けして新郎のすることに反対しているわけではなく、
もっと大切なことに目を向けなさいというサインのようです。
大きな買い物をするときや、進学など重要なことを相談したとき、
新郎の意見を聞いた後、お父様は意見されたそうです。
「お前が思うのであればそうしろ」と同意されることもあれば、
今回のように激怒されることもあったのだとか。

このようなスタイルにした理由の一つに、
お二人は退職されたお父様に気を使わせたくないというのもあったそうです。
そんな気持ちも察しているのか、
お父様は「費用ならどうにかするから心配するな」
と言われたそうです。

お二人はお父様のご意向通り、
ホテルでご親族や職場関係のゲストも招待し結婚式を行いました。
でもお二人のこだわりだった人前式は行われました。

「最近何か小さく感じてたんですけどね。」

退職をされて毎日家で過ごすお父様を見て新郎はそう感じていたようです。

「けど謝辞を感謝の気持ちでいっぱいに話す姿を見て、
まだまだオヤジの背中はでかいなと感じました。
まだまだ到底僕には真似できませんよ。」
結婚式がお開きになって色々とお話を聞いていたときに話されました。

そんな新郎はお父様の後の締めの謝辞の中で、
「これからも親父を目標にして幸せな家庭を築いていきたいと思っています」
と締めくくられたのですが、
実はそんな言葉を受けるお父様には感動の涙が流れていました。
けれどお父様は息子に見られまいとされているんですよね。
頑なに涙を隠されているんです。
一人感動を噛みしめるような表情をされながら。

きっと新郎もその涙には気づかれてはいないかなと思います。
そしてそのことはアルバムを納品する時まで内緒にしておこうかと思っています。