今月のクッキングリッシュの会で、コーニッシュパスティーと共にご紹介する英国伝統のスイートの1つ・トライフルを、会に先駆け試作してみました。
トライフルとは、シェリーやマデーラ(お酒の苦手は人はフルーツジュース)などに浸したスポンジの上に、フルーツ、ゼリー、カスタードクリーム、生クリームの層を順に重ねたスイートです。
トライフル(trifle)を日本語に訳すと、「些細な」「ちょっとした」「つまらない」などの意です。
しかし、これだけたくさんのものが一緒になったスイートを、なぜ些細なつまらないものなどと呼ぶのか...?
実はトライフルは、食べ残しのスイートを一まとめにしたものだったからです。硬くなったスイスロールもお酒やフルーツジュースに浸してトラフルにすれば、またしっとりした生地に生まれ変わります!
残り物から出来たトライフルは時代と共に、それ用にわざわざ焼いたスポンジの上に、新鮮なフルーツと共に手作りのゼリーやカスタードを重ねたおしゃれなスイートに変身しました。
イギリスではクリスマスにはクリスマスプディングと言う、ドライフルーツとスエット(獣脂)から出来た蒸しケーキを食べるのが伝統です。しかしこれが激甘で、現代の若い人には人気がありません。
トライフルは、クリスマスプディングが苦手な人達の、代替クリスマススイートとしても食べられます。毎年その時季のスーパーのスイートコーナーには、普段に増して豪華なトライフルがたくさん並びます。
イギリスには自宅で手軽にトライフルが作れる様に、トライフル用スポンジ、ゼリーミックス、牛乳で溶いたら済みのカスタードなどが売っています。しかし主婦の手抜きは万国共通で、最近ではもっぱらスーパーで売っているトライフルが、おふくろの味になりつつあります。
今月の会で私が紹介するトライフルは、今やおふくろの味になりつつある、イギリスのスーパーで売られているストロベリートライフルを意識した一品です。
ただしクッキングリッシュの会では、トライフルスポンジからゼリー、カスタードに至るまで、すべて手作りでその味を再現したいと思います。

