夜に降る雨は、


暗くて姿が見えなくて、


雨音だけが耳に響く。


行き交う車のライトだけに、


本当の雨の姿が映り、


激しさを教えてくれる。


雨は私に優しい。


どんなに強く降ろうとも。


いくら手を伸ばしても、雨には届かない。


私はカゴの中の鳥だから。


濡れなくて幸せだなんて、言わないで。


本当はもっと飛び回りたい。


この白いドレスが、汚れたっていい。


誰か……。


そう、誰か。


ここから私を連れ出して。


ここから私をさらっていって。


見知らぬ誰かでもいい。


このカゴの世界から、私を解放して。


あなたともっと遠くに行きたいの。