どうしても忘れられない1枚の写真もあれば、どうしても忘れられない一光景もある。

これも、ずいぶん前に行った職場の慰安旅行のワンシーンなのだが。

 

今は既に辞めてしまったオトコ先輩が、旅館の階段を下りてきたというなんでもないシーン。

そのとき私は、たまたまその階段を上がろうとしていて、彼を下から見上げるような格好になった。

彼は旅館の浴衣を着ていたのだが、腰ひもをゆるゆるに巻いており、浴衣の前がはだけてしまっていた。

一見、スパイダーマンがマントをひるがえしながら階段を下りてくる、といった構図だったのだ。

 

前がはだけていたから何かが見えた、とかそんなことではない。

現に彼は、浴衣の下にTシャツと短パンを履いていた。

なのになぜ忘れられないか、というと、彼は「わざと」腰ひもをゆるゆるに巻き、「わざと」裾をひらめかせて下りてきたからだ。

そうすることがカッコいい、という意図がありありと見て取れた。

 

そうして格好をつける。

日常的に、そんなところが目立つ人で、そういうところが嫌で仕方がなかった。

何気ないワンシーンだけど、やっぱり彼の人となりを100%表していた。

職場を去ることになったのも、そんな彼の性質も一因だったと私は思っている。

 

 

 

 

 

自信家も えらぶるやつも 見ない我

鞠子

 

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