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「でさ、ダークネスキングは、なぜ侵色をするの?」


 るりかは手に取ったポテトを一旦置くと、核心部分に触れるようなことをかえでにズドンと聞いた。

 「色彩層(パステルワールド)に存在する色をすべて黒にするためよ」

 「色を守るガーディアンは、そんな風に野望や欲望を持ったりするものなの?」

  その問いにはかえでは首を左右に振る。

 「…ありえないわ。ガーディアンたちは、そう言った欲望とか感情は絶対に持たない」

  そう言ってホットコーヒーを一口含み、

 「人間の世界(ルール)に身を置かない限りは」

  と付け加えた。

 「それは、つまり」

  るりかはそう言いながら、かえでが飲むブラックのホットコーヒーに、ミルクを注ぎ込む。

 「ちょっとるりか。私はミルクを入れない派よ。つまり何かしらの感情が先にあった、それがダークネスキングを突き動かしたと考えるのが妥当ということかしら」

  るりかはかえでのホットコーヒーにミルクを入れ終わると、さらにもう1個ミルクを注ぎ足す。

 「逆に2個入れると美味しいのよ、と。意外な発想だわ。そうなると、パステルワールドのダークネスキングが暴走して侵色をはじめたんじゃなくて、ダークネスキングを動かしたのは何かの感情…つまり人間ってこと?」

 「ミルク2個はさすがにクリーミー過ぎるわ。私は薄いブラックが好きなのよ。まあ、人間が原因とはいい切れないけど、人間が関わっている可能性はゼロじゃない、と、思うわ」

 「かえたんてば、すっかりコーヒーの好みまでもが人間くさいわね。でも、いやー正直、この話、軽くショックかな。もしそうだとしたら」

  るりかは苦笑いしながら、両手を頭の後ろで組んだ。

 「『侵色』は、あくまでもダークネスキングの暴走、ということであって欲しい?」

  かえでは微笑みながらるりかにそう言った。

 「かえたんてば、すっかり意地悪な言い方ね。つまり『大いなる敵vs人類』、というカンタンな話じゃないかも、ってことか」

 「るりか。私の話はあくまでも可能性よ。何の裏付けもない。このポテトもらっていい?」

 「いいけどこの長いのはダメだからね。この際さ、ダークネスキングのいるところに乗り込めないの?」

  いきなりラスボスのいる場所に乗り込むと言い出したるりか。

 「無理ね。ダークネスキャッスルに乗り込むには、ダークネスオーブがないと無理。ケチャップつけていい?」

 「ケチャップは無くなってもまたもらえるから、ドンドンいいよ。ちょっと、待って。ダークネスキャッスルって、もしかして人間レイヤーにあるの?」

 「人間のレイヤーには無いわ。でも人間の世界(ルール)上に存在するわ」

 「謎かけみたいね。…いいわ、一旦、出直すね。今日聞いた話は、良く噛んで味わってみる」

  るりかはフウと溜め息をついた。

 「食後の感想をあとで聞かせて。それと…間違って口の中を噛まないようにね」

  最後に心配そうに、でも微笑んでかえではるりかに言った。

 「うん。かえたんありがとう。独りで抱え込まないようにする」

  2人は今日のところは解散した。

 気がつけばすっかり長いしてしまったが、外はまだまだ明るかった。

 ひぐらしが、さみ気な声をあげ、少女たちの気持ちを不安にさせる。

 まるで帰宅を急かすように。