ちえりパステルガァル!
ライトノベル版ダイジェスト
⇨特別版『ふたりはプリキュアMilkyWay&ちえりパステルガァル!スペシャル・ハーモニック』 


  一方、その頃。みつば邸の前で、みつば邸に侵入したちえりと、【ぱれっと】を待つるりかと【かあら】がいた。

「ちえり遅いわね~。まさか、ばあやに捕獲されたとか?」

 るりかたちは、すっかり待ちくたびれていた。

「…確かにあの二人じゃ不安カラ…」

 などと話していると…。

「るりかちゃぁぁぁぁん!」

 奥から、ちえりがかけって来る。しかも、みつばを連れて。

「ぶんぶん、【パステルガァル!】やるってぇぇ!」

「は!? ちょっっ、なぜ!?」

 これがウワサのちえりマジックか?

 ともあれ、分部みつばは、【パステルガァル!】として、ともに戦うことになった…ようだ。

「とりあえず、みつば、よろしくね」

 そういうと、るりかは一枚の紙切れをみつばに渡す。

「これはなんですの?」

「変身のかけ声と、決めゼリフよ!!」

 どーん!

「用意周到なのれす!」

 感動する【ぱれっと】。

「ど、どーでもいいカラ」

 それが、戦いに関係あるのかと、【かあら】は半分呆れた表現でそういった。

「さあ、一刻も早く、みつばのハンカチを真っ黒にした【ダークネスガーディン】を見つけて、倒しちゃうわよ!」

「場所は突き止めたカラ!近くにいるカラ!」

 【パステルガァル!】ズたちは【ダークネスガーディアン】の元へ走り出した。

 どうも【ダークネスガーディアン】たちは、人気のない公園に出没する頻度が高いようだ。

 多分それは、ある程度の広さがあって、侵色を邪魔されないようなスペースと、人が寄り付かないところを好んでいるからだろう。

 今回【ダークネスガーディアン】が出没した場所は近所を流れる八瀬奈(やせな)川近辺の「公園」と呼ぶにはちょっとおそまつな空き地だった。この辺は雨で増水したときは水没してしまうよな場所だ。

 そんな場所に、違和感バリバリで巨大なイカのような化物がいた。ただ足が10本というより、手足合わせて4本の…怪人というか、変態というか、嫌悪感が拭えない化物だった。

 正直、川沿いにそんな化け物がいるものだから、かなり異様だ。

 つまり、このイカがセピア色の【ダークネスガーディアン】のようだ。

「お待ちなさい! そこのイカめし男!」

 瑠璃色の【パステルガァル!】、【ラピスラズリ】は挑発的に言った。

 ただし、変身前の瀬々良木るりかの意向で、呼び方を今回から変えるようである。

「あたしのエチュードで、魅了させてあげる! 愛と正義の【パステルガァル!】 瑠璃色の【パステルラピス】!」

 冠にパステルがついてラピスに省略されました。

「いっぱいぶつよ!【ハナブサチェリー】!」

 【パステルラピス】は、とりあえず手に持っている【ラピスブレイド】という大きな剣の柄で【パステルチェリー】の頭をどついた。

「【チェリー】! この一週間で渡した台本ちゃんと覚えてくるって約束したでしょ!」

 【ラピス】は怒っていた。さすがに「いっぱいぶつよ!」はユルすぎだ。

 などと一悶着しているうちに、みつばも戸惑いながら【はちみつ色】の【パステルオーブ】を取り出した。

 指示通りに【パステルオーブ】に両手でパシンと挟みながら叩くと、ボンっと武器に変型した。

 みつばの武器は棒状の先端に球体がついている、大昔外国で使っていた武器「モーニングスター」のそれに酷似している形状だった。

 球体は大きく、トゲが無数についている、物々しい武器だ。

「パステルパワー、ペイント・オン!」

 みつばは半分照れながらも、そのモーニングスター状の武器の持ち手にハメ込まれたオーブに再度衝撃を与える。

 【はちみつ色】の光がブワッと出た。さらに武器から一筋の【はちみつ色】の光が飛び出すと、みつばの周りをクルクルと回っていく。光の回転が早くなるにつれ、【パステルガァル!】のコスチュームに変身していく。

 スカートも、トップスも、花びらを思わせるよな、ふわふわとしたコスチュームだ。

「これ以上の愚行は許しませんわ。たくあんまゆげはリッチなしるし! 富と気品の【パステルガァル!】…はちみつ色の【パステルハニー】!」

 セリフを読みながら、変身したみつば…【パステルハニー】は、やっぱり恥ずかしかった。

「ちょっと。なんなんですの、このセリフ…! たくあんまゆげって?」

 セリフの恥ずかしさ、というより理不尽さで、驚きの変身シーンだったのになんだか霞んでしまった。

「ぴゃぴゃぴゃぴゃ!…侵色の邪魔をするピアかぁ!」

 うねうねと以下の足状の太くて長い腕をバタつかせながら、茶色っぽい巨大イカ風味が言う。

 そのイカ…【セピア色】の【ダークネスガーディアン】、【ダークネスセピア】は侵色を一旦やめると、彼女らに近づいた。

「あんたが、【ダークネス・セピア】ね!!」

 【ラピス】はそういうと大剣【ラピスブレイド】を構える。

「ダークネス…茶色いイカ人間さん」

「ダサいですわ」

 っぷー、と【チェリー】と【ハニー】が面白くて吹き出した。

「キーっ! バカにするなピア! 【クロコ】たち! 【パステルガァル!】をやっつけるピア!」

 そういってどこからともなく現れたのは、黒い全身タイツを着たような無数の敵【クロコ】!

「あいつらは、【ダークネスキング】の分身れす。分身といってもザコれすけど」

 戦いが、始まった。