ちえりパステルガァル!
ライトノベル版ダイジェスト
⇨特別版『ふたりはプリキュアMilkyWay&ちえりパステルガァル!スペシャル・ハーモニック』 


  パステルガァル!たちは、【ダークネスパンプキン】に連続で攻撃を仕掛けても、なかなか決定的なダメージを与えることが出来なかった。いたずらに体力を奪われていくばかりである。

 あの堅いカボチャの皮を壊さないことには、本体を弱らせることさえかなわないのか。

「カボォ!」
 そういってカボチャのお化けは両手を掲げると、小型のかぼちゃが空中に無数に出現した。

「!」

 ハッとしたチェリーも対抗して同じポーズをする。同じく桜色をした、無数の球状エネルギーが空中に出現した。

「パンプキン・パイ・ボム!」と【ダークネスパンプキン】が叫ぶと同時に。

「チェリーパイばくだんっ!」と、パステルチェリーも同じく叫ぶ。

 どかん! どかん! とエネルギー弾同士がぶつかり合い、物凄い衝撃となった。

 結果はお相子で、エネルギー弾は相殺された。

「スキあり!  くらえ!」

 爆弾に気を取られたパンプキンめがけて、パステルバーミリアンは飛び蹴りを放ったが、当たる寸前で右足をつかまれる。

「うっ」

「ガボォ~!」

 そのまま放り投げるように、バーミリアンを地面にたたきつける。

「ぐぅあぁっ」

 パステルパワーの加護で100%の衝撃がバーミリアンに行くわけでは無かったが、それでもお釣りが来るぐらいのダメージであった。

 パンプキンは叩きつけたバーミリアンをさらに、踏み潰そうとする。

「バーミリアン!」

 パステルハニーがとっさに駆けつけ、倒れたバーミリアンをかばうように立ちふさがる。

「ハニーリフレクト!」

 パステルウエポンをかざすと、半球状のバリアがハニーとバーミリアンを囲んだ。

 【ダークネスパンプキン】は勢いもそのままにバリアを踏みつけようとしたが、弾き飛ばされフラフラとした。

 よろめいた【ダークネスパンプキン】に、さらにチェリーが追い打ちをかける。

「さくらん!」

 チェリーステッキから、一筋の光が出てパンプキンの頭上を回った。光が通った斬道には桜の花びらが舞い、くるくると回る。

 【ダークネスパンプキン】の頭上でくるくるとまわっている桜色の光の筋はグルグルと音を変え、もっと早く、激しくなり、パンプキンの目を回し始めた。


「?? ぎゅう…」

 敵は、めまいで立っていらない状態になった。片膝をつき、混乱してる。

「バーミリアン、今ですわ! 動けますか?」

「行けるさ!」

 パステルハニーの後ろからパステルバーミリアンが飛び出した。全身に朱い炎をまとって。

「朱雀乱舞!(すざくらんぶ)!!」

 高く飛翔したかと思うと、右脚による跳び蹴りを敵にお見舞い、着地した右脚を軸に間髪入れず左脚で回し蹴りをヒットさせ、と、ほぼ同時にそのまま左手で体重をかけるように裏拳。

 敵に正面を向いたところで、渾身の正拳付きをダークネスオーブに一発食らわせる。

 その圧倒的な連続攻撃に敵は一歩も動けない。

 両手を羽ばたかせるような、鳥を思わせるポーズをすると、右膝の朱色のパステルオーブが光る。

 それは、ごう、という音ともに、パステルバーミリアンをまとう炎がより一層激しくなるや否や、一瞬で、膝蹴りが【ダークネスパンプキン】を貫いた。

 わずか、まばたきを三回する間の出来事だった。

 【ダークネスガーディアン】から、【ダークネスオーブ】が浮かび上がる。

 パキーン。

 「黒いやつ、割れた!」

 パステルチェリーが、それを見て思わず叫んだ。

 それは粉々に砕けると、黒いオーラとなり、四方八方へ散って行く。

「ああ、黒いエネルギーが解放されていくカラ!」

 使者ふたり(2匹)が喜んだ。

「これで、みつばさんの先生の心も元に戻ってるハズれす!」

「だと、良いですわ。早く、先生に会いたいですわ…に、しても…」

 急に、パステルハニーが倒れこんだ。いや、ハニーだけではない、チェリーも、バーミリアンもだ。

「つ…つかれましたわ…」

「いや~余裕だった。取るに足らない相手だったぜぇぇぇ…」

「とかいって、バミちゃんも倒れてる」

 うつぶせになりながら、チェリーはバーミリアンの強がりを笑った。

 ピキ。

 あたりが急に涼しくなった。いや、涼しくなったというより、冷たくなった、という表現が正しいか。

 おかしい、夏真っ盛りのこの時期、昼になろうかとしているこの時間に、まるで冷凍庫の扉が開いたような冷たさだ。

 パキパキ。

 これは、何かが凍る音?

「逃げるのれす! みなさん、はやく!」

「なにをいってるんですの?」

 いきなりパニクってそんなことを言う【ぱれっと】に問うハニー。

「し、四天王…【ダークネスフォー】の反応カラ! 来るカラ!」

 名実ともに全員が凍りついた。