「さぁ~集まるクアよ!クアクア~」

今までの怪物的なダークネス・ガーディアンに比べ、今回のガーディアンはかわいい系であった。

アクアの名にふさわしく、人形姫を思わせるようないでたちだ。

彼女は胸に埋め込まれた水色のオーブに集中し、次々と水色を吸収している。

侵色だ。



「待ちなさい!」

「だれクア!」

はっとなるダークネス・アクア!

「あんたのせいでハニーのパンツが真っ黒よ!そんなやつは愛と正義のパステルガァル!パステル・ラピスがきれいさっぱり瑠璃色に染めてあげる!」



るりかはパステルガァル!に変身してた!



「お漏らしラピスは夢見る中2!富と気品のパステルガァル!パステル・ハニー!」」

「…言うじゃないハニー!」

ぐへへへとラピスはハニーを威嚇する。

「たまには毒を吐かないと、ただのツッコミキャラになってしまいますわ!」

ほ~っほっほっとみつばもパステルガァル!になりつつ積年の恨みをはらす。

「あの、おパンツ、ふらんす製の高級シルクでしてよ!」

とまぁ、アホな会話を一旦区切り、

「あかねさん。そのオーブに衝撃を与えてるのですわ!」

ハニーに言われた通り、あかねは朱色のパステルオーブをパシンと叩く。

一瞬強く光ると、あかねの右手には朱色のグローブのようなものがはめられていた。

「バーミリアンナックル!

もう一度手の甲のオーブを叩くのれす!」

パレットに言われ戸惑いながらもあかねは叩いた。

パァァァ!

朱色の光は炎のようにあかねにまとわりつくと、瞬く間に彼女をパステルガァル!にしていく!

「間違いないカラね!あの娘が朱色のパステルガァル!パステル・バーミリアン!」

「これが…パステルガァル!」

あかねはマジマジと変身コスチュームを見た。

「まあ~パステルガァルが3人も!じゃまクアね!クロコたち!やっつけるクアよぉ~」

ダークネス・アクアがオーブを掲げると次々と真っ黒な人型が現れる

「またアイツらですわ!」

「バーミリアン!

あんたパステルパワーのコツをつかみたいでしょ」

ニヤリとラピス。

「…」

バーミリアンはラピスを一瞥すると大量に襲いかかって来るクロコたちへ走る。

「やつらの体にある黒いオーブを狙うカラ!」

「なるほど、コアを叩くのか。ザコたちめ!」

ドカ!バキ!

バーミリアンは次々とクロコをなぎ倒し、しかもクロコたちのオーブを正確に粉砕していった。

「さすがバーミリアン!強いですわっ」

ハニーが感心するバーミリアンは得意の空手とパステルパワーで増幅した攻撃力を駆使してクロコたちをバッタバッタと倒していった。

「きゃー!パステルガァル!たちったらやるクアね!あたしも戦うクアよ!ダークネス・レッド様にいいところ見せるクア!」



「拳にパステルパワーを集中して一気に放つのよ!」

ラピスがバーミリアンに叫ぶ

「あ、ちなみに『朱炎拳(しゅえんけん)』と叫ばないと技は出ないわ!」と嘘を添えて(笑)

「くらえクア!アクアクララ!」

アクアの水攻撃!巨大な水玉がパステルパガァル!を襲う!

「朱炎拳!」

どうっとバーミリアンの拳から炎の塊が出、その巨大な水玉を打ち消した。

「すごいですわバーミリアン…」

関心するハニー。

「その他に朱龍拳とか朱嵐脚とかあるわよ…ぐへへ」

「またラピちゃんの病気が始まったカラ」ぐったりカラよ。

「こ、この感じ……!」

急にハニーがうろたえはじめた。

そしてぱれっとと、かあらを見る。

「ダークネス」

「レッド!」

突如バーミリアンの目の前に炎の塊が現れた。

その炎の色はバーミリアンよりも深い、どちらかと言えばドス黒いような炎であった。

「パステルガァル!3人も…ちょうど良い!全員消し炭にしてくれる!」

「きゃ~レッド様クア!」

ミーハーな感じのダークネスアクア(笑)

「貴様は下がって、侵色を続けろ」

「わかりましたクア~(^O^)」

バーミリアンが前に一歩出た。

「ダークネスレッド!あたしと戦え!」

「バーミリアン…か。貴様の中途半端な炎では、この俺には勝てまい」

「ハニーさ、リフレクト用意できる?」

ラピスがハニーに言った。

パステルハニーにはハニーリフレクトという相手の技を跳ね返すバリアのような特殊スキルがあった。

「大丈夫ですわ。でも昨日は吹き飛ばされてリフレクトは壊れちゃったんですのよ」

そう、ダークネスレッドの槍攻撃の前では跳ね返すどころか吹き飛ばされてしまったのだ。

「OKよ。このブレイド、刃が大きいからパワー集中させると盾にもなるのよ。ダブルで防げば」

ラピスは自宅でパステルガァル!の自主練をしてたっぽい。

「ハア!ヤァ~!」

スガガと連続コンボを繰り出すバーミリアンだが、レッドには全くもって効いていないようだった。

「かゆいな…。貧弱すぎるバーミリアン」

「くそっパステルパワーで増幅してるのに…」

バーミリアンは焦った。

「このままじゃみんな勝てないのれす」

「チェリーも揃ってやっと五分五分ってとこカラね…!」

ぱれから2匹はラピスの元へ飛んできた。

「チェリーはこれないですわ~」

ハニーが弱気で言った。

「な~にあんたらびびってんの?

ラピス様は勝てないケンカならハナから売らないわ」

強気のラピスラズリ。

「しょ、勝機があるんれすか?」

ぱれっとはびびった。

「まあね。あんなプライドだけの高飛車野郎ならなおさらね」

ぱれから、ハニーには戦略がさっぱりわからない。

「パステルガァルども!これで終わりだ!」

そういうと二股の赤い槍があらわれ、どす黒い炎が球体を作り上出した。

「あの技ですわ!」

「バーミリアン!こっち!」

ラピスは一旦バーミリアンを引かす。

「くそっまだ終わってない!」

「とりあえず隠れて」

ラピスは自分のラピスブレンドの先を立てるように地面に突きつけた。その刃に隠れるようにラピスを中心にみんなしゃがみ込む。



「来るわ!ふせてみんな!ハニー!」


「ハニーリフレクト!」


ラピスのかけ声と共にハニーがバリアをつくる。


「パステルパワー全開!ラピス・シールド」

ぶわっと瑠璃色のオーラが壁を作る。


と、ともに。


「レッドコロナ!」

ごぅと赤い炎球がうなりガァルズたちに襲いかかった。

「耐えてよ、ブレイド!」

ダークネスレッドの炎球はラピスブレンドを貫く勢いであったが、ハニーリフレクトとラピスシールドのバリアにはばまれ蒸発するような物凄い音を発すると跡形もなく消滅した。

しかしダークネスレッドは息つくヒマも与えずに今度は自らの槍で直接攻撃に入った。

ラピスとハニーは間に合わない。

がきいん!

2人に襲いかかろうとした槍は

バーミリアンがかろうじて弾いた。

「ナイス、バーミリアン!」

バーミリアンは無言のままダークネスレッドを睨んでいる。

肌でわかったのだ。

ダークネスレッドには勝てない!と。

「ちょっとちょっとそこの赤いおにーちゃん!」

場の空気を全く読まないような口調でラピスが喋り始めた。

「ラピスラズリ…」

「そうよ。ダークネスレッド。あんた、あたしらに負けるの怖いんでしょ!」

「たわけたことを。負けるはずがない」

ダークネスレッドは逆に面食らった。

「い~や、うちらにびびってるわ、アンタ。だって知ってんでしょ?パステルガァル!は全部で4人」

「…知っている…」

「ここには3人しかいないわ。あいにくひとりは特別任務でここにはいないのよね」

任務・ザ・居残り勉強

「知ってるなら、なぜ3人の時に必死になってんのよ。4人揃ったら怖いからでしょ」

「ハッハッハッ!」

ダークネスレッドは吹き出した。

「ら、ラピス?」

ハニーたちからしてみれば、ラピスが何を血迷ったのかと思っているだろう。

負け惜しみにしか聞こえないし、ひどくカッコ悪い。

「ハハッ!貴様俺を弱虫呼ばわりするのか…」

「まあ、こっちも秘密兵器のチェリーをだしたら、あんたなんか歯がたたないわ」

あっかんべー。

「よかろうラピスラズリ。ならば改めてパステルガァル!4人と対決しようではないか」

「いいわよ、別に。まあそれでアンタがびびりかどうかわかるわ」

「次回楽しみにしているぞパステルガァル…!」

ダークネスレッドはそういうと消えて行った。

一呼吸置いて。

「ひゃぁぁぁぁ~」

ラピスが尻餅をついた。

「た、助かったんですの?」

ハニーが言うや否や。

「助かってないクア~!」

ダークネスアクアをみんな忘れていた。

「ちょっとバミ。あれ、あげる。あたしとハニー動けないわ」

バーミリアンはとうとうバミ呼ばわりされるハメになった。作者ですら驚きだ。

「ふん。ちょうど消化不良だったんだ」

バーミリアンは拳を構えた。

ナックルに埋め込まれたパステルオーブが輝き出す。

「MAXまでタメて、回転し、舞うように蹴りを放つ!」

ラピスがよだれを垂らしながら超必殺技の助言をした。

「な、なにクア!?」

「くらえ!『朱雀炎舞』!」

どごう、という物凄い音とともに、全身を炎にまとったバミの回し蹴りが嵐のようにダークネスアクアに炸裂した!

「あっけないクア~!」

っちゅどぉぉん!

ダークネスオーブが砕け、侵色されていた水色が中空にが放たれる。

侵色を防いだのだ。

「さあ~あかねちゃん。約束は守ってもらうわよ。げひひ」

全員、パステルガァル!の変身をとくと、いやらしそうな顔でるりかが、あかねに近づいて来た。

「な、なんのことだ?」

たじろぐあかね。

「忘れたとは言わせないわよ、約束したでしょ。戦う前に」


あかねはハッとした。が、

「あれは、引き分けじゃないか!どっちもダークネスレッドを倒してないぞ!」


るりかは更に、してやったりという表情になった。

「あら~!?あたし、『どっちがレッドを倒すか?』の勝負なんかした覚えがないわ。よく思い出してね。どっちが『追っ払えるか?』の勝負をしたつもりよ」


あかねは目が点になった。そして顔を朱色にして

「ずっ!ずるい!そうだったかもしれないけど、そんなの卑怯だ!」と怒鳴る。

「なにがずるいのよ。あんな強いヤツ勝てるはずないじゃん。だからどっちが追っ払えるかって勝負にしたんじゃないのよ」

「あ、あんたの追っ払い方は口八丁手八丁だ!実力じゃない!」

しかし、そこでるりかはキッとあかねをにらんだ。


「あかね、確かに卑怯なマネが嫌いだっていう、あんたのポリシーもわかるわ。

じゃあ、逆にどんな追っ払い方があった?それともレッドを倒せる秘策があったとでもいうの!?」

「それは……、でも、だけど…」

「あたしたちの目的は、侵色を止めること。ダークネスキングの野望を阻止して、色をまもること。」

ぱれっとと、かあらが、うん、と頷いた。

「決して、レッドに今この場で、勝つことじゃないの。わかる?」

「…」

あかねは言葉が返せない。

「レッドにはとうてい勝てない。もう一人の仲間、ちえりも今日はいないしね。無理よ、勝つのは。だったら今日は逃げきることが大切なのよ。たとえ土下座をしても、逃げ切れるならするわ」

「そ、そんなこと出来るか!プライドないのか?」


「あたしはできるわ。パステルガァル!を守るためなら、ちえりのために、みつばのために、そしてあんたの為に土下座するくらいの覚悟は出来ているわ。それがあたしのプライドだから」

「る、るりかさん…」

みつばは、うるっとした。なんか、るりかがカッコよく見える。

「わからない…」

あかねはうなだれ、下を向いた・

「わかるわ。あかねのお兄さんもそうよ。お兄さんは道場以外では、絶対にケンカしない。手を出さない。それを貫いたの。ケガで足は動かないし、片目も見えないかもしれないけど、今車イスのバスケやっているんでしょ」

「そこまで知っていたのか、あんた」

るりかを見上げた。


「あんたのお兄さんは、カッコいいわ。そして誰よりも強い。腐らずに、常に前を向いて、信念を曲げずに、まっすぐと歩いているわ。あんたの600億倍立派」

「おにーは、カッコいいのか?立派なのか?」

あかねは崩れ落ちるように尻餅をついた。

「そうよ、あんたが尊敬する大好きなおにーは、最強で、最高よ」

「うう、うわあああああああん」


るりかはしゃがみ込み、あかねに視線を合わせた。


「学校で悪名高いあかね様が、泣いていいの?」

るりかはあかねの頭の上のに手を置くと、やさしく撫でた。

「でも約束は守ってもらうわ。負けたら、言う事聞くといったわよね、ぐへへ。あたしを『るりかお姉様』と呼びなさい」

「………るりねー」

ぼそっとあかねはつぶやいた。

「あー? なーに?声が小さくて聞こえないわ」

「…ぐず…、るりねぇぇーー!」

「…まあ、仕方ないわね。『るりねー』で勘弁してあげるわ」

かくして、パステルガァル!は、4人そろった。

メンバーに不安要素も多いが、彼女たちなら、右往左往しながら、ぶつかりながら、成長しながら、きっと乗り越えていけるだろう。

頑張れ!パステルガァル!