「るりかさん!」
みつばの部屋にるりかが入っ来た。
「ちょっ、あんたら大丈夫!?」
思わずるりかは声を上げた。
目の前のベッドにはかあらとあかねが倒れていて、それをみつばが介抱している構図だった。
「大丈夫じゃぁ、ありませんわ!」
今にも泣きそうなみつばだ。
「え~とつまり、ダークネス・フォーのひとり、ダークネス・レッドが現れた、と」
とりあえず落ち着け、とりあえず茶と甘い菓子を持って来て、とか
るりかは、ちゃっかりみつばに用意をさせてみた。
「もの凄く怖くて、強かったですわ…」
「あかねとかあらも巻き込まれた感じ?」
ベッドで寝ているあかねとかあらに視線を合わせながら
バリバリとせんべいをかじる、るりか。
「かあらは助けてくれたんですのよ。かあらのおかげでみつばの家まで瞬間移動したのですわ」
「む、かあらテレポート的な技が使えるなんて知らなんだ!
まあ、気絶しているところを見ると、そう頻繁に使えないってやつね、
展開的に、ぐふふ」
「何をブツクサいってるのですの?
あ、それで朱色のパステルガァル!
…たぶん、あかねさんですわ…」
「…なるほどね。また問題児か」
「『また』ってどういうことですの!?」
怒るみつば。
「まあまあ…でも、あかね、生身でパステルパワーの攻撃を受けた割には外傷がないかんじね」
「そこは回復・ガード系パステルガァル!のハニーが何とかしましたわ」
「うひ、なるほどね!
ちゃんと『るりかのパステルガァル!戦闘訓練』が生かされてるわね」
そんな訓練してたのか(笑)
「残念ながら生かされましたわ。だからショックで気絶してるだけだと思いますわ」
「…パステルガァル!ってなんだ?」
誰かの声が聞こえた。
その声の主はあかねだった。
「あかねさん、大丈夫ですの?」
みつばが心配そうに聞く。
「パステルガァル!ってのは、この世界の色を守る戦士よ。
この世の色を真っ黒にしようと企む悪い奴らがいるの。
そいつらと戦っているのよ」
るりかが答えた。
「変身して、特殊なチカラで戦うのか?」
とあかね。パステルガァル!に興味があるようだ。
「平たく言えばそうね。ちなみにあんたも選ばれしパステルガァル!よ」
そういって朱色のパステルオーブを見せる。
「あたしも、戦えるのか!
あの赤い男と。
もう一度同じフィールドで戦いたかったんだ!」
あかねは意気込んだ。
「それは嬉しい!…と言いたいところだけど…」
るりかはパステルオーブを引っ込めた。
「あんたにパステルガァルやらせない」
いつになく冷たい表情でるりかは言った。
「るりかさんっ!?」
みつばは驚いた。るりかはなぜそんなことを。
「なんでだ!」
選ばれしどうのと言ったのはアンタじゃないか!?
「あかね、あんたムカつく」
るりかは吐き捨てるようにそういった。
ちょっと!なんてことを。
さらに輪をかけてみつばは目を丸くした。
「ぱれっとやかあらがいくら賛成しても、あたしが許さない」
「あたしは、あの赤い男と戦いたいんだ!」
あかねは食い下がる。
「パステルガァル!になってもあんたじゃ勝てないわね。それどころか、あたしにも勝てない」
「ば、ばかにするな!」
あかねはカッとなって思わずるりかの胸ぐらをつかんだ。
「殴る気?なら気が済むまで殴ればいいわ。でも、いくら脅してもパステルガァル!になる方法は教えない!」
う~っと低く唸ったあかねは、るりかを睨んだ。
そして乱暴にるりかの胸ぐらから手を離すと
「ふざけんな!」
そう叫んで、みつばの部屋から出て行った。
一触即発の事態が回避されみつばはほっと胸をなで下ろした。
毒舌は自分の十八番なのに、るりかに取られた気分だ。
と、いうより、みつばの毒舌は
明らかに嫌いな人間が対象だ。
あかねは素行が悪いが、少なくとも自分を一度助けてくれた。
嫌いにはなれない。
「ひゃ~、もうるりかさんたら、何を言い出すんですの?」
「さあね。ちょっとムカついたのよ」
しらばっくれるようにるりかは舌を出した。
「そんな~ですわ(T_T)」
「それよりみつば。パンツ貸して」
「は?るりかさんの大きなおしりじゃ入らなくてよ」
「…ちょ、ちょこっとちびっちゃった。ガチで殴られるかと思った…」
みつばは、ズコーってなった。