昨日の新聞に掲載されていました。
村上春樹さんが
デンマークのアンデルセン文学賞を
受賞されたそうです。
そして「影の持つ意味」と題した
スピーチで主人公の影が
いつのまにか一人歩きを始め
恐ろしい結末につながる
アンデルセンの「影」という
作品にふれ、世界各地で深刻化する
難民、移民など他者への排斥感情や
歴史修正の動きに対して
「どれだけ高い壁を築き、
厳しく部外者を排除し、
自分達に都合よく歴史を書き変えても
結局は自分を傷つけるだけだ。」と
語りました。
私はハルキストではありませんが、
常々、私が思っていたことと
つながりがあるように
感じて記事をスクラップしました。
私が感じていたこととは、
文学に対して今の大人達が
子供達のトラウマを先回りして
守ってしまうことに対しての
反感です。
闇や影はどこにでもあり、
向き合い、考えることは
大切なことなのに、
人魚姫をアリエルにしてしまうことが
文学や著者に対する
冒とくだとは考えないのでしょうか?
アリエルだけではなく、
多くの童話が残虐だからとか
子供の心を配慮してとかという理由で
本来の言葉達でなく
心が立ち止まって
考える必要のなくなったような
表現に変えられています。
村上春樹さんは「影」に対して
言っていました。
童話作家が全く望みのない
ファンタジーを書いていたとは
思いもしなかった。
主人公が影に乗っ取られ
殺されてしまう話だ。
小説を書くことは発見の旅だ。
アンデルセンも何かを
発見するために書いた。
自分探しの痕跡が見える。
影に向き合い、時には共に
働かなければならない。
もし、それを避ければ
成熟できない。
「影」のように自分の影に
破壊されることになる。
全ての社会と国家にも影があり、
向き合わなければならない。
われわれは影から目を背けがちで
排除しようとさえする。
影を生まない光は本当の光ではない。
傑出した物語は多くのことを
教えてくれる。
教訓は時間や文化を超越する。
・・・と、
全ては書きだせませんでしたが
全体的にはこんな感じのスピーチでした。
村上春樹さんは
すごく大きな世界に対して
発した言葉達だと思います。
私の言っていることは
小さな世界のことです。
でも、本当に
どこかがつながっている
ように思うのです。
人魚姫はそのまま読んでほしいのです。
望みのないお話のように感じたら
もっと深く、お話の中に
入っていってほしいのです。
悲しいお話ですが、
美しい心のお話なんです。
深い深いところに
大切なことがあるのです。
泡になって消えていくことを
かわいそうだからと
なかったことにしないでほしい。
村上春樹さんが
尊敬するべき人になりました。
