8月14日から三重の実家に帰省してきました。
伊勢の駅も伊勢神宮の式年遷宮の関係でずいぶん変わり、
きれいになったし、新しい建物が建ったり、子供の頃よく行った
三交百貨店は、長い間、使われていない建物がそのままになっていましたが、
とうとう見る影もなく、何もなくなってしまっていました。
私が大きくなるにつれ、どんどんさみしくなっていってる気がする伊勢・・・。
せっかくの機会だから、また栄えてくれるといいなと思います。
さて、上記のポストは、私の母の生家の近くの
伊勢市駅にも近い場所にあるものです。
今、なかなか見なくなった、このポスト。
帰省するたび、現役かどうか、確かめに行く私のお気に入りさんです。
そして、今度、また家族で映画、ジブリの「風立ちぬ」を見に行こうと
計画中ですが、私はちょっと気難しいといころがあり、
原作を変えてしまうものに対して、いろいろ考えてしまう癖があります。
たとえば、ディズニーがよくやる、シンデレラにⅡを作ってしまったり、
人魚姫をアリエルにしてしまったり、ティンカーベルがしゃべったりするのに、
とても抵抗があるのです。
アンデルセンの人魚姫はアリエルではないし、悲しい物語のはずなのに、
今の子供は人魚姫イコール、アリエルになってしまってはいないか?
原作は、きちんと知っておくべき・・・と思うのは大切なことだと思います。
それで、今度の「風立ちぬ」はどうなのだろうと調べてみたところ、
モチーフは使っているが、まったく別の作品ということで安心しました。
実は私、子供の頃に三浦友和さんと山口百恵さんの映画を見たことがあり、
子供心になんて悲しくて美しい作品なんだろうと、涙した思い出があります。
「風立ちぬ、いざ生きめやも」この言葉も心にやきついています。
でも、原作をきちんと読んでいないことに今更ながら気づき、
今回の帰省で、家にある本棚をさがしてみようと決めていました。
父も父方のおばも大変な読書家。
そして私も活字中毒のような本大好き人間です。
特に、おばと私は女同士ということもあり、好みがとても似ているように思います。
なので、きっと、おばの本の中に「風立ちぬ」もあるだろうと思ったのです。
・・・結果、予感的中!ありましたー。
古い本なので、今は使われていない漢字もいっぱいで、小さい「っ」とかはなく、
すらすらと読める感じではありませんでしたが、
その分じっくりと読んで、あのころの時代の人の言葉づかいの美しさや、
品のよさ、相手の気持ちを思いやる気持ちや、お互いの謙虚さ。強さ。
そして、現代では考えられないような、ゆるぎない純愛のすごさ。
とにかく、堀辰雄氏が残したかった美しい日々が細やかに書かれていました。
そして、これは別のもので知ったのですが、
自分が死んでいくのに父親に自分は幸せだったから、
残る堀氏によい人をみつけてあげてと言ったという主人公となる恋人の女性。
なかなか若い方でこんな優しいことが言える人はいないと思うのです。
そして、時間がたって堀氏があらたに恋をして一緒になった相手の女性。
この方も素敵なひとだなと思いました。
15年間の結婚生活の中、10年はやはり病気で療養していたという堀氏を
支え続けて、堀氏が亡くなってからも、記念館設立に協力したり、
堀氏について随筆を書いたりしていたそうです。
小説「風立ちぬ」はただ恋愛小説を書いたのではなく、
「私たちは生きようとしなければならない。」という、命に対しての
メッセージがこめられていると、話されていて、
私は、今までよりもなおいっそう、
「風立ちぬ、いざ生きめやも。」の言葉を心に刻み込みました。
養女の方は、「母は本当に父のことが大好きでした。」と言っていました。
本の中では、少し難しい人のようにみえた堀氏ですが、
きっと、本当に本当に優しい人だったんだろうなあと思うのです。
でなければ、このように二人の女性にここまで想われはしないはず。
今回の映画の影響で、
堀辰雄記念館に訪れる人が増えていると新聞で読みました。
そして、原作を、この機会に読み返している人も多いそうです。
私も、その一人となるわけですが、これって素敵ですよね。
今まで感じていたのとは、まったく違うジブリの「風立ちぬ」に対する
私の思いでした。気持ち新たに映画に臨めそうです。
そして、映画のほうの主人公になっていらっしゃる、
飛行機を作る方、堀越二郎氏のことも
きちんとこれから知ろうと思います。
ジブリさん、ありがとう・・・。


