猫チャンを飼っておられる方々で、猫チャンのヒゲやモフモフの抜け毛を集めて保管しておられる方は多いかと思います。考えたくはないけれど、猫チャンが亡くなったときの形見に…ということで。

 

私が以前、モフモフ長毛猫3匹を飼っていたときは、特に初夏、それはもう、ものすごい量の被毛が抜けました。3匹ともシルバータビーだったので、3匹の毛を一緒にまとめて煎餅のカンカンに入れて集めていました。鼠色の猫毛の塊は、どんどん量が増えました。毎年、初夏になると毎日ブラッシングしなければ家中が猫毛だらけで、リビング床の隅っこにはマリモのような毛玉がごろごろ転がっているような状態でした。朝、私が目覚めたときにまずすることは、顔に降り積もっている猫毛をそっとつまんで取り去ることでした。

 

●色や模様が同じ長毛猫3匹を飼っていました。

 

あまりの毛まみれに、夏は3匹ともサマーカットにしていました。勤務先の病院に3匹を連れて行くと、同僚に「また夏が来たか!風物詩やね」と言われました。休憩時間に丸刈りにするのですが、新米の動物看護師さんたちにも手伝ってもらいました。動物看護師さんたちが犬猫にバリカンをかける練習台になってもらっていた訳ですが、あるとき新米の動物看護師さんがバリカンをかけた後は、猫の細くてゴツゴツしている足首が血だらけになっていました。

 

●若いころは毛ぶきが良くホワホワでしたが、初夏の抜け毛は半端なかったです!

●夏はいつもサマーカットにしていました。といっても私達シロウトがするので、トラ刈りです。

 

猫毛の塊だけをたくさん集めてもなんですので、私はこれを毛糸にすることを思いつきました。毛糸にしていただけるアトリエを探して相談させていただきました。そのときに、猫の毛糸はゴワゴワして肌触りも悪く、型崩れも激しいので、半分羊毛を混ぜることを提案されました。なるほど。猫毛が羊毛よりも性能が優れていたら、今頃、みんなのセーターは羊毛じゃなくて猫毛で作られていたはずですよね。

●出来上がった毛糸は、しばらく押し入れで寝かせていました。今年、久しぶりに缶を開けてみました。虫に食われたりはしていませんでした。何か編んでもらおう...とやっと決心しました。

 

そして、猫の毛糸は35玉出来ました!費用も時間も相当かかりましたが、その毛糸玉を触るとうちのモフモフ猫の様でした。以来、何年もの間、毛糸のままで保存していました。やがて、3匹がだんだんと亡くなっていき、最後の1匹も3年前に亡くなりました。今年、やっと、ついに、この毛糸を使って何かを作っていただくことに決めました(自分では編めません…ごめんなさい)。近くに編み物が出来る方がおられたので、決心できました。出来上がったのは膝掛けです。確かに、羊毛よりも重く、ゴワゴワしていますが、触ると、昔飼っていた猫達のことを思い出しました。

 

●どんな編地にするかの打ち合わせ...

●出来上がったひざ掛け...今いる猫達はしきりに臭いを嗅いでいます。

 

この冬は、モフモフのひざ掛けにくるまって、昔の思い出に浸ろうと思っています…。

 

*こちらの記事は、まいどなニュース2024年12月15号にも掲載されています。