さて、ネピアのそれからの闘病についてお話しする前に、一般的ながん治療について述べたいと思います。というのも、ネピアはこの後、一般的ながん治療は行わずにほぼ対症療法のみで、2カ月間は元気に過ごしました。そのことについて語りたいのです。
がんの三大治療といえば、人間でも犬猫でも同様に、「手術(外科治療)」「薬物療法(抗がん剤療法)」「放射線治療」です。
リンパ腫は体内のリンパ球が腫瘍化(がん化)してしまい、異常増殖する病気です。リンパ球というのは、血管やリンパ管を介して全身へ広がります。従って、がんになった細胞は1箇所にかたまって存在する訳ではありませんので、手術で全てを切り取ることは、出来ません。
ただし、リンパ節が腫れている場合、何故腫れているのか?リンパ腫だからなのか?それ以外の理由で腫れているのか?を調べるために、まずはそのリンパ節を丸ごと手術で切除してしまうことはあります。
腫れているリンパ節をまるごと一個切除すると、かなり正しく『リンパ腫かどうか、どんな種類のリンパ腫なのか、どのくらい悪性度が高いのか』の診断がつきます。つまり確定診断が出来ます。
リンパ腫の種類や悪性度まで判明すれば、そのリンパ腫に最適な抗がん剤がわかります。
抗がん剤は、作用の仕方などによって、いくつかの種類に分類されています。化学物質によってがん細胞の増殖を抑え、破壊する治療を「化学療法」と呼びます。
一方、がん細胞だけが持つ特徴を分子レベルでとらえ、それを標的にした薬、「分子標的薬」を用いて行う治療を「分子標的治療」と呼びます。
また、がん細胞の増殖にかかわる体内のホルモンを調節して、がん細胞が増えるのを抑える「ホルモン剤」を用いた治療を「ホルモン療法(内分泌療法)」と呼んでいます(出典:国立がん研究センターがん情報サービスのサイト)。
現在、動物に使われる抗がん剤としては最初に挙げた化学療法が主流で、リンパ腫に使われるのもこれになります。
