しばらく前に「アーティストは断捨離しなくていい」という記事を書きかけだったのだが、今日は忘れないうちにこっちを書いておく。断捨離のプロパガンダ。
プロローグ。
先日、これまで7年ほど住んだフィリピンのマニラのアパートを引き払い、日本に戻ってきた。
フィリピン滞在の後半、4年ほど賃貸契約していたアパートの大家さんがくせもので、推定資産数億円の金持ちなのだが、実にけちい。信じられないくらいけちかった(笑)。部屋の雨漏りがとうとう直ったとき、実に入居後3年が経過していた。とばっちり雨漏り被害を受けた階下の奥さんが、やり場のない不満を私に打ち明けていたものだ。こんなに他人の福祉を考えないとは、金持ちは恐ろしいなと思った。しかし、である。単に金を使うところが違うのである。大家さんには娘三人がいて、一人は国際大会に出場するほどのアーチェリーの腕前を持つ女子で、先だっては、なんだったかギリシアの大会に行くというのでお母さんである大家さんが付き添っていくとか言ってた。また、長女はまだ若いが医者。フィリピン金持ちお決まりのコース「親族には弁護士と医者が必定」家系である。
ホーダーの図、まさにこんな。
実はこの物件に入居してまもなくその一家のクリスマスパーティに呼んでもらったことがある。マニラでも有名な最高級住宅地にある、古いスペイン風のつくりの邸宅で、中庭などもあり、まじでマニラ?と思うような異世界空間だったのだが、しかし日本人の私から見ると「なぜここを修理しない!?メンテナンスしようよ!?もったいないよ!」という部分が目についた。家じゅうには何百万円もしそうな骨董がそこかしこにあるのだが、妙に家のメンテナンスに金をかけていないのだ。
そして、同様に私の借りてたアパートもめったなことでは修理せず、したとしてもなかなか業者を使わず、ドアノブとかも自分で交換とかして、絶対もう漏電してる古い冷蔵庫とかまだ捨てなくて、「え?あんたんち金持ちじゃないの?」ということがしょっちゅうだった。向かいと隣も実は一家の兄弟がオーナーだったのだが、まあ、なんというか似たようなホーダーっぷりで、「どんなことがあっても修理にお金をつぎこんだり荷物を捨てたりなぞしない教」に入っているように見受けられた。
というわけで、本文。
何が言いたいのかというと、日本で今断捨離とか、遺産を使い切る、とか流行ってるけど、
おしなべて金持ちは断捨離などしていないように思うのだが、どうか。
断捨離断捨離と言いつつ、果たしてあなたが捨てたものは、同じ貨幣価値で再び買い戻すことができるのだろうか。
遺産になりそうな金を使い切って、重い税金を担う若い世代にはなにも残さないのが果たして正しいのか。
私は住所不定のトラベラーなので、普段から捨てるものの見極めは早い方だ。しかし、自由重視型でなかったら、できるだけ資産を持っておくと思う。そのほうが金持ちなんじゃないかなぁ。だれかが断捨離をすると、得をするのはハードオフとかの業者さんだったり、多分海外にも今日本のハイクオリティ中古品は流出している。過去の日本製品は、もう地球上のどこを探してもレアである(きっぱり)。
