絶対、って書くと語弊がありますが
自分自身の経験上も、
そして海外の論文でも、
医者が患者さんに伝える余命はまず当たらないとされています。
実際に、僕が余命2週間と診断して緩和治療をした肝がんの患者さん、半年の間、緩和病棟で大谷見て元気に過ごしてましたし、
余命2ヶ月といった数日後に亡くなったこともあります。
人は神様ではありません。
生まれ、死んでいく、その誰もが通る一大イベント
いつ起こるのか当てれたら
それこそ神の化身。
もう少し科学的に書きましょう。
がんと診断されて、早いうちに言われた余命とは
その病気になった人がこれから先様々な治療をすることを
ひっくるめて、100人いたとしたら50番目に亡くなる
中央値という数字です。
100人いたら、100通りの時期があると思いませんか?
その真ん中の、たった一瞬の時間を、余命として皆さんは心に刻んでしまっているんですよ。
今日も初診のセカンドオピニオン、お二人しましたが
余命について結構お話しさせていただき
勘違いというか、正しい受け止め方を少しでもわかってくれたと思います。
人は、隣の同じ病気の人と全く同じ治療をするわけでもないし、効果も違うし、合併症になるかもしれないし、全然関係ない病気を併発するかもしれない。
そもそも年齢も性別も違う。
そんな患者さんを前にして、治療する前から言う余命宣告。
意味がありますか?
当たりますか?
当たるはずありませんわ。
担当医が伝えている数字はあくまでも
病気の進行度をわかりやすく示すためのイメージ、だと思ってください。それを数字という、数えられるものにしているから、
みなさん、死へのカウントダウンをそれからはじめちゃうんです。
治療途中でもいいです。
例えば、うちのがんカテに同じ病気で同じ進行度の方が同時にきて、さて余命は同じでしょうか?
治療は、がん治療の中で何種類も行われます。
効いたか、効かなかったか。
そこで余命は大きくかわってきます。
その分岐点の繰り返しで最終余命が決まります。
だから、実際、医者が本当に亡くなる瞬間を当てれるのは、
亡くなる前日とか、よくて1週間前程度でしょう。
それでも外れます。
僕も何度も、良い方向に外してきましたから。
余命余命で、心をすり減らさないように。
僕は宗教家ではありませんが(笑)
僕の外来に来た患者さんのほぼ全員が、
先生の話を今日は聞けてよかった、
カテを本当はしたかったけど、できないことがわかったけど
それでもこんなにわかりやすく、がんのことを
説明してくれたのは先生が初めてだった。
そんなことを言ってくれます。
僕がイレギュラーな医者だからでしょう(笑)
医者が一方的に話す診療はしていません。
皆さんが聞きたいことを説明するよう心がけています。
それもフランクに。
さてと、今日の患者さんとの約束も果たせました。
このブログ、時々みてくださいね。
このブログは、がんカテに勧誘するためだけのブログじゃなくて、皆さんががんと共存するために必要なことを知ってもらうことが最大の目的なんですから。