引っ越しの準備は、時間と体力との勝負です。
本日も朝から荷造り、昔の遺産の処分に爆走してきました。
さすがに肉体労働に飽きたので、単身赴任先に戻りながらの、ミナミのBarで一休みしてます。
(いま、4時過ぎなんだけどねえ・・・・w)
思いついたので、局所治療についての考え方について簡単に解説したいと思います。
転移
転移は、がん細胞が、原発(初発部位)から他のところに、なんらかの方法で飛んだ状態です。
一般的なのは、血行性(血液を介した飛来)、リンパ行性(リンパ管を介したリンパ節への飛来)が多いですね。みなさんもよく耳にされてることかと思います。
また、胸腔(肺の入っている大きな胸のスペース)、腹腔(同様に腸が入っている大きなお腹のスペース)に関しては、播種(はしゅ)と呼ばれる特殊な転移を起し、この場合は腔の裏打ちをしている膜にがん細胞がちらばります。
血行性の転移は、好発臓器があります。肝臓と肺です。
なぜ、多いのか?
この二つの臓器が、大きいからです。 小さな転移が全身にあっても、大きな臓器のほうが転移の数が多くなる可能性があり、画像で引っかかりやすくなる。
それと、肝臓や肺は血液が必ず通過する臓器。
生きているうえで、最重要臓器のひとつです。
がん細胞が血液に浮いた状態で流れる際に、肝臓は肺がフィルターとなって引っかかります。
そこで生き残ったがん細胞が着床し、育ったのが、肝転移、肺転移なのです。
多くの転移性の病態は、全身治療を検討します。
これが、全身抗がん剤治療です。
やはり、画像でひっかかる病気は氷山の一角で、血行性転移、リンパ行性転移が起こった時点で、それは全身に小さながんの芽が潜んでいる可能性が高くなります。
どうしても、目にした病気をひとまず小さくしたい、だから、転移があっても切除したり、放射線治療をしたり、とにかく局所治療をしたくなるお気持ちはよくわかります。
ただ、どんな局所治療でも、お身体の免疫を短期的に低下させる可能性があります。
また、1つの病気を切除するために入院した1ヶ月のうちに、他のがんの芽が育って、退院した時には、他にいっぱい転移が顕在化してしまうこともあります。
ですので、基本的な考え方ですが、転移、に対しては、全身治療をまず考慮すべきと思います。
今後、全身治療の1つとして、抗PD1抗体のようなチェックポイント阻害剤、未来の免疫治療が入ってくると思いますが、ただ、恐らくは、これでがんが根絶できることはないでしょう。
(先日の自分のブログで書きましたが、チェックポイント阻害剤自体は、最近のがん治療の中でも革命的な良薬になると思っています。それは事実なのですが、がんという病気がそれ以上にまだ未解決の難しい病気なのです)
では、転移に局所治療はしないのか?
私の患者さんの多くは、転移を持った患者さんです。
転移をしたら、全身抗がん剤治療しかないのか?
全身抗がん剤治療が出来なくなったら、終末期なのか?
そんなことはありません。
基本的には、がんには色々な症状を伴いますが、それを緩和してあげることで生きる長さもちゃんと長くなるのです。不思議なことに、がんが元気な状態が続くと、いろんなサイトカインといって炎症性の細胞が体を疲弊させますので、元気ながんを弱らせ、自分の体と共存させてあげればよい、これが、当センターのがんカテーテル治療センターの根幹のひとつと言えます。
当院では、複数の転移があっても、そのうち、どこの病気が、命や生活のクオリティーに影響するか、冷静に判断し、そして、他の標準治療の有効性がどれだけ残っているかなど、標準的ながん治療の枠組みの中で可能性を検討し、カテーテル治療がいまやったほうがいい!、そう強く判断された場合は、カテーテルを行います。
実際、カテーテル治療は4日間の短期入院を、月1回繰り返す、これを3回前後行うことを目標としてますが、この治療に費やされる時間は3ヶ月前後となります。すでに既存の全身抗がん剤治療が効果が乏しく、また副作用が強くなっている患者さんが多いので、これを少し休憩して、かついま命を縮めている可能性がある肝転移や肺転移などをぐっとよくすることで、トータルとして生存は長くなる可能性が高くなります。
現在、肝転移、肺転移、一部のがん(卵巣がんや乳がんなど)の他臓器転移などに対して積極的に治療し、学会等でその成績も報告しはじめています。
昨日の癌治療学会の発表も、標準的治療が不可能となった、喀血で苦しむ原発性肺がんに対しての治療報告でした。
・・・・と書いていたら、常連さんがいっぱいになってきた!!!
さて、ちょっとまじめに、今から飲みまする!!!!
「がんカテーテル治療」
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