がん治療は、技術と経験だけでは成長しません。

医学は、科学。

統計解析含めて、新しい治療がいかに既存の治療よりも優れているかを証明する必要があります。
それなくして、医療は成熟しません。

そのためのステップ。

新しい治療を考えた先生がいるとします。
数人、数十人の患者さんに治療を実施して、確かにいい感触。

・・・ここで終わったら、偶然その先生に巡り合えた患者さんしか恩恵を受けませんね。
もしくは、その先生が、めちゃ腕が良くて、他の先生が同じことをやったら合併症ばかりかもしれません。

この状況は、科学ではなく、技術と経験だけの話。

次に、この治療が、一定の医療レベルの医師がやれば、一定以上の治療効果が得られることを証明する必要がある。

それが臨床試験(phase 2といわれるものです)。

同じような患者さんに、同じ治療を繰り返し、治療効果の安定性を見極めます。

ここまでは、一施設でもできるかもしれませんね。
前向き、後ろ向の違いはありますが、やはり一定期間、一定の枠組みで治療を繰り返し、傾向を掴むことは、中間期間として必須です。

ちなみにニャンコ先生がやってきた臨床研究の多くが、ここに位置します。

ただ、ここの段階で、どこの施設でもやっても大丈夫、とはなりません。

医療技術、医療経験には、やはり申し訳ないけど差があります。

同様の患者さん、同様の治療をしても、私の施設と、田舎の施設とでは、天と地の治療結果の差があるでしょう。しょうがありません、私は、このような患者さんを専門に、都会ゆえの集客率からとんでもない数の患者さんの治療を実施してきたわけで、月1-2例しかやってない施設とでは結果に大きく差が出ます。

このような、地域性、施設間の差をなくすために、第3次の試験(phase 3)が開始されます。
前向きの試験、それも、既存の標準治療と比較して、どちらが成績がいいか、がちんこの試験をやるわけです。
これが、最終ゴールです。
バイアスなく、二群にわけて、既存治療、新規治療を実施し、既存治療に勝てば、新規治療が今後の既存治療になります。


実験的な印象を受けられたでしょう。 しかし、このような数値的解釈をしてはじめて、医療は科学としてみなさんに提供されているのです。


一番嫌いなのは、一部の医療者の経験値。こんなにあてにならないものはない。
経験値というのは、その医者の口八丁。 ほんまかいな?
自分は腕がいい、とおっしゃる先生の手技を見て、へー、俺より腕がこれでいいんかー
と残念に思ったことは、医者になってから数え切れません。
腕自慢の先生ほど、患者さんの一瞬しかみておらず、トータルのがん治療ができていない気もします。

その医療者が優れているのかもしれない。たまたま相手の患者との相性が良かっただけかもしれない。これらは立派な、科学におけるバイアスであり、こんなもんに引っかかって正確な医療成績を歪めて評価したら、する人がいっぱい出てきます。


そうはいっても、既存の治療で困っている患者さんが多いわけです。新しい治療を検討したいわけです。

そこで私から提案できるのは、

新規治療の限界、既存治療との差、実施する上でのリスク、これらを全て理解した、さらに目の前の患者さんを救いたい!という強い情熱のある先生に、どちらの治療にいくべきか相談してください。


本日は、臨床試験に関する澤入だけ簡単に解説しましたが、臨床試験、治験は、あくまで実験的治療であり、最良ではないことを知ってください。
新しいこと、これが最善ではなく、むしろ、後悔する結果に終わることも多々あります。



「がんカテーテル治療」



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