よく患者さんに聞かれることの1つ。
「腫瘍マーカーはどうなりましたか?」
がん治療の効果判定は、私は4つで判断しています。
1)画像
腫瘍サイズの増大もしくは縮小、腫瘍個数の増加もしくは減少、といった画像所見は、現在実施されている治療効果を一番客観的に示しています。
ただ、最近の分子標的薬は、「がんを短期的に縮小する」ことを目指した従来の殺細胞性抗がん剤から、「長期間現状維持する」ことを目的としたものに変化しつつありますので、かならずしも小さくならないからといって、がん治療が効いていないわけではありません。
むしろ、1ヶ月で小さくなり、3ヶ月後に増大するよりも、
3ヶ月経ってもずっと同じ大きさ、
のほうが治療効果としては長期的に優れていたりします。
さらに追加コメントですが、全身治療(全身抗がん剤治療、免疫治療など)をしていても、複数の転移病変が同じように反応するとは限りません。肺転移は縮小しても肝転移は増大、こういった、不均一な変化はたびたび経験されます。
さて、肺転移はせっかく縮小したのに肝転移が増大したからといって、今の治療をすぐに中止するべきでしょうか?
中止した場合、別の治療を模索するわけですが、次の治療がかならずしも効くとは限りません。
ですので、病気全体のバランスをみて、適切なタイミングで治療選択していかないと、すぐに治療手段が尽きて、ジリ貧になります。
2)腫瘍マーカー
画像よりも患者さんはこちらを優先する傾向があります。
数字ですから、CT画像のような専門的知識が必要ありませんからね。
ただし、1000の数字が1050になったからといって
「あああ、悪くなっている」
と単純に考えないでいただきたいです。
がん治療は良くも悪くも長期戦です。 長い時間、とにかく共存できれば、長生き出来ます。
「腫瘍マーカーは、生きる長さに直結しませんよ」
僕の外来での決まり文句です。
腫瘍が作る血液成分の1つ、ただそれだけのことです。 その増減は、確かにがんの勢いを反映している可能性がありますが、微増や微減にさほど意味はありません。
僕は、マーカーよりも画像や、後述する「一般採血結果」を重視します。
3)一般採血(肝機能、腎機能など)
結構大切です。 肝転移の患者さんのカテーテル治療はかなりやってきましたが、腫瘍マーカーなどよりも肝機能が大切です。
マーカーが上昇しても、肝機能が改善してたら、それは治療が成功していると判断されることも多々有ります。
具体的には、僕は、ALP(アルカリフォスファターゼ)を重要視しています。
これは、肝転移が生命に影響し始めるときに一番早く(絶対ではありませんが)動きます。
GOTやGPTよりもこちらの変化を重視します。
総ビリルビン値は、病気がかなり進行したときに動き始めます。
肝機能や腎機能は、命の長さに直結します。
当院の、がんカテーテル治療センターでは、患者さんによりよいお時間を、より長く過ごして頂くために、肝転移のカテーテル治療のスペシャリストと自負して、今も治療に専従しています。
4)健康状態 (PS: パフォーマンスステータス)
究極のマーカーだと思います。 元気だから長生きするわけです。
がんが小さくなっても、元気でなければ長生きできません。
非常にシンプルなことなのですが、がん専門施設でもときに軽視されます。
健康状態は、臓器が良好に機能していること、がんとうまく共存できていること、免疫機能が適切に保たれがんを抑えていること、など、複合的に治療が成功している指標といえます。
多くのがん治療に関する臨床研究で、様々ながん種、様々な治療手段で、生存期間に直接影響する因子は?と調べると、この健康状態(PS)がかならずといっていいほど抽出されます。
PSが悪い人に強いがん治療をやっては、命は逆に短くなります。
僕は、PS 3くらいの、外来に寝たきりで来られるような方にカテーテル治療をしません。
必ずといっていいほど、治療して数日、1-2ヶ月で旅たたれます。
ただ例外もあります。
例えば、病気が原因で臓器の機能が低下 → その影響でPSが悪化
これは、カテーテル治療をする意義があります。
代表的なのは、「肝転移」でしょう。
肝臓は、多くの代謝機構に関連する重要臓器であり、この機能を維持することは命に直結します。
肝転移は、小さいうちはなにも症状を来たしませんが、数が増え、増大する過程で、急にALPが増加し、倦怠感が出現してきます。このタイミングで、うまく全身化学療法や、我々の実施している、がんカテーテル治療で、肝機能を救済できれば、肝転移の縮小が全身状態の改善につながり、しいては次の治療選択肢が得られます。
以上、長文となりましたが、まとめますと、がん治療の効果判定は、
1)画像、2)腫瘍マーカー、3)臓器機能、4)全身状態
を複合的に判断する必要があります。そのためには、多くの進行癌の治療を経験する必要があり、適切な医療期間、適切な医療者にアドバイスして頂く必要がございます。
もし、現在のがん治療に不安なことがございましたら、ぜひ当院の腫瘍内科に設立された
「がんカテーテル治療」
にセカンドオピニオンとしてお越しください。
当院は、完全保険診療です。
「がんカテーテル治療」
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「腫瘍マーカーはどうなりましたか?」
がん治療の効果判定は、私は4つで判断しています。
1)画像
腫瘍サイズの増大もしくは縮小、腫瘍個数の増加もしくは減少、といった画像所見は、現在実施されている治療効果を一番客観的に示しています。
ただ、最近の分子標的薬は、「がんを短期的に縮小する」ことを目指した従来の殺細胞性抗がん剤から、「長期間現状維持する」ことを目的としたものに変化しつつありますので、かならずしも小さくならないからといって、がん治療が効いていないわけではありません。
むしろ、1ヶ月で小さくなり、3ヶ月後に増大するよりも、
3ヶ月経ってもずっと同じ大きさ、
のほうが治療効果としては長期的に優れていたりします。
さらに追加コメントですが、全身治療(全身抗がん剤治療、免疫治療など)をしていても、複数の転移病変が同じように反応するとは限りません。肺転移は縮小しても肝転移は増大、こういった、不均一な変化はたびたび経験されます。
さて、肺転移はせっかく縮小したのに肝転移が増大したからといって、今の治療をすぐに中止するべきでしょうか?
中止した場合、別の治療を模索するわけですが、次の治療がかならずしも効くとは限りません。
ですので、病気全体のバランスをみて、適切なタイミングで治療選択していかないと、すぐに治療手段が尽きて、ジリ貧になります。
2)腫瘍マーカー
画像よりも患者さんはこちらを優先する傾向があります。
数字ですから、CT画像のような専門的知識が必要ありませんからね。
ただし、1000の数字が1050になったからといって
「あああ、悪くなっている」
と単純に考えないでいただきたいです。
がん治療は良くも悪くも長期戦です。 長い時間、とにかく共存できれば、長生き出来ます。
「腫瘍マーカーは、生きる長さに直結しませんよ」
僕の外来での決まり文句です。
腫瘍が作る血液成分の1つ、ただそれだけのことです。 その増減は、確かにがんの勢いを反映している可能性がありますが、微増や微減にさほど意味はありません。
僕は、マーカーよりも画像や、後述する「一般採血結果」を重視します。
3)一般採血(肝機能、腎機能など)
結構大切です。 肝転移の患者さんのカテーテル治療はかなりやってきましたが、腫瘍マーカーなどよりも肝機能が大切です。
マーカーが上昇しても、肝機能が改善してたら、それは治療が成功していると判断されることも多々有ります。
具体的には、僕は、ALP(アルカリフォスファターゼ)を重要視しています。
これは、肝転移が生命に影響し始めるときに一番早く(絶対ではありませんが)動きます。
GOTやGPTよりもこちらの変化を重視します。
総ビリルビン値は、病気がかなり進行したときに動き始めます。
肝機能や腎機能は、命の長さに直結します。
当院の、がんカテーテル治療センターでは、患者さんによりよいお時間を、より長く過ごして頂くために、肝転移のカテーテル治療のスペシャリストと自負して、今も治療に専従しています。
4)健康状態 (PS: パフォーマンスステータス)
究極のマーカーだと思います。 元気だから長生きするわけです。
がんが小さくなっても、元気でなければ長生きできません。
非常にシンプルなことなのですが、がん専門施設でもときに軽視されます。
健康状態は、臓器が良好に機能していること、がんとうまく共存できていること、免疫機能が適切に保たれがんを抑えていること、など、複合的に治療が成功している指標といえます。
多くのがん治療に関する臨床研究で、様々ながん種、様々な治療手段で、生存期間に直接影響する因子は?と調べると、この健康状態(PS)がかならずといっていいほど抽出されます。
PSが悪い人に強いがん治療をやっては、命は逆に短くなります。
僕は、PS 3くらいの、外来に寝たきりで来られるような方にカテーテル治療をしません。
必ずといっていいほど、治療して数日、1-2ヶ月で旅たたれます。
ただ例外もあります。
例えば、病気が原因で臓器の機能が低下 → その影響でPSが悪化
これは、カテーテル治療をする意義があります。
代表的なのは、「肝転移」でしょう。
肝臓は、多くの代謝機構に関連する重要臓器であり、この機能を維持することは命に直結します。
肝転移は、小さいうちはなにも症状を来たしませんが、数が増え、増大する過程で、急にALPが増加し、倦怠感が出現してきます。このタイミングで、うまく全身化学療法や、我々の実施している、がんカテーテル治療で、肝機能を救済できれば、肝転移の縮小が全身状態の改善につながり、しいては次の治療選択肢が得られます。
以上、長文となりましたが、まとめますと、がん治療の効果判定は、
1)画像、2)腫瘍マーカー、3)臓器機能、4)全身状態
を複合的に判断する必要があります。そのためには、多くの進行癌の治療を経験する必要があり、適切な医療期間、適切な医療者にアドバイスして頂く必要がございます。
もし、現在のがん治療に不安なことがございましたら、ぜひ当院の腫瘍内科に設立された
「がんカテーテル治療」
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当院は、完全保険診療です。
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