琵琶湖畔のハス その2
前回のつづき
いったん現場を離れ、老体を車内のベッドに横たえて、夕ぐれまで暫しの休憩を取っていたんじゃが・・・
やがて午後5時になったわい。 ぼつぼつまた出かけてみるか。
行ってみて驚いた。
10人近くのご同輩が来てござる。
ほんの一部分にだけ咲いているハス花を目掛けて、全員が肩を寄せ合うように三脚を並べてござるわい。
こりゃあ完全に「密」じゃ。
ソーシャルディスタンスもへちまもあったものじゃないわい。
わしゃあ花はあきらめて、誰もいない場所で撮ることにするぞえ。
それにしても湖の中のハスに花が咲いていてくれれば、あんなに一か所でひしめくように撮影しなくてもいいのにのう。
お日様が西に傾いてきて、だんだん黄昏色になってきたわい。
こっちはどちらかというと東の方角じゃから順光じゃ。
西の方では水面が光る。
いくら「密」を避けたいとは言うものの、折角じゃから花の光景も撮りたくなって、「密軍団」の中の一人にちょいとばかり席を譲ってもらって撮影してみた。
撮影した後、お礼を言いがてら、ちょいと聞いてみたんじゃよ。
「ここだけ花が咲いて、湖の中に花が咲かないのは、まだ時期が早いせいかのう?」
「ハスは最初、葉っぱの茎が伸びてきて、そのあとから花が咲くのですが、湖の中の葉っぱは水面にくっついたままで茎は水の中ですよね。こういう状態だと花はおそらく咲かないでしょうねえ」
目からうろこじゃ!![]()
そうじゃったか!
どうしてそんなことに今まで気がつかなかったんじゃ。
そう言えば、花の咲く周辺では茎が水面から伸びているが、湖の中の葉っぱは水面にくっついたままじゃわい。
納得じゃ。
これで湖の中に咲くハス花は潔くあきらめることができたわい。
水鳥がねぐらへ帰ってきた。
この辺りの葉っぱは茎が伸びてきているぞえ。
さっきの話からすると、もう少しすれば花が咲くのかのう。
しかし蕾もないようじゃからダメかもしれないわい。
日没も近くなったのう。
藻が繁殖してしまって水面がすっきりしないのう。
日没じゃ。
強風で葉っぱがブレる。
雲がもうちょいと薄いと、いい夕焼けになるんじゃがのう。
この季節、晴れてくれただけでも由とするか。
さあて終わりじゃ、終わりじゃ。
今夜は車中泊などしたくないのじゃが、夜間の運転は年寄りには危険じゃからのう。
安全を期してここで一泊することにするわい。
それではコンビニディナー
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で乾杯じゃ。![]()
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つづく
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