謎の照明
無断転用禁止
今日はまた長野県・霧ヶ峰へやって来たわい。
なぜならば10月でなければ撮れぬ光景がこの場所にあるからじゃ。
その光景を以前に一度は撮ったことがあるのじゃが、その時は満足のいく作品にならなかったのじゃよ。
言ってみれば今日はそのリベンジというわけでのう。
発端は、某プロカメラマンがこの場所で撮影した写真がカメラ雑誌に載ったことじゃった。
霧が漂う朝の湿原に矢のような朝光が走った瞬間をとらえた写真なのじゃ。
その写真を見た時・・・
ん?
待てよ・・・?
この写真と同じような光景をワシも撮った覚えがあるぞえ。
そう思って過去のデータを調べてみたのじゃよ。
あるにはあった。
しかし何となく物足りなくてのう。![]()
やはりプロのようにはいかぬわい。
よ~し。再度の挑戦じゃ。
この光景を撮るには画面右方からお天道様がお昇りになるこの時期でなければ不可能じゃからのう。
そこで今日の霧ヶ峰行きになったというわけじゃ。
天気予報士のおねえさんによると、今日は雨じゃが明朝は晴れると言っているからのう。
その言葉を信じて、雨の中をやって来たのじゃよ。
途中で走行不能なぐらいの土砂降りに出会ってしまって、着いたころには薄暗くなっていてのう。
夕暮れの撮影はもうあきらめて、目的地に着くやいなや早速酒盛りを始めたのじゃわい。
しばらくひとり酒を楽しんだあとは“ベッド”へ潜り込み、明日の光景をあれこれ妄想しながらウトウトし始めたところ……。
突然、窓の外が明るくなった。
車中泊のお仲間でもやって来たのか思って、覗いてみると……
んん・・・?
何と、投光器が強烈な光を放って湿原を照らし出しているではないかえ!
これは一体どうしたことじゃ?!
さっぱりわからぬ。
よく見るとタモのようなものを持っている(丸印)。
ますます分からなくなったわい。
真夜中にこんな投光器で照らされたのでは気になって寝られたものではない。ワシは朝が早いのじゃ。
しかし結局こんな状態が一晩中続いたのじゃよ。
ワシは悶々と寝返りを打つばかりじゃった。
つづく
無断転用禁止


