さて翌朝。
FFヒーターの効いたポカポカの車内で一夜を過ごしたワシゃあ、牛乳と血圧降下剤を飲み込んでから、まだ暁闇漂う中を鉢伏山頂上方面へ向かったぞえ。
やがて辺りがうっすらと明るくなってくると…。
驚いたわい。
何と、山の木々は霧氷で覆われ、おまけに高ボッチ方面を見下ろすと雲海の出現じゃ![]()
そう言えば温度計は零下9度を示していたわい。
こりゃ、もう少し待てば朝光が差し込んできて、霧氷も雲海も赤く染まるかも知れんわい、などとほくそ笑みながら待つこと暫し。
ところが時が過ぎるにしたがって空はうす雲で覆われてしまい、夜明けの時間になっても朝日は雲の中じゃ。
こりゃダメじゃ。
あきらめて高ボッチ方面へと下りて行ったわい。
下山の途中にちらりと見えるのは松本市街上空に漂う雲海と北アルプスじゃ。
高ボッチ高原に近づいてきても、霧氷の森が続く。
霧氷に覆われた山の向こうにちらりと富士山が覗く。
今ごろになって薄日が差してきた。
昨日見た曲がりくねった木々も、今朝は真っ白な花が咲いたよう。
霧氷の木々がまだまだ続く。
高ボッチまで下りてきても、辺りは霧氷だらけ。
霧氷。
シシウドも霧氷に覆われて真っ白じゃ。
定番の撮影ポイントからの諏訪湖と富士山。この時間帯は空も焼けず、湖畔の灯も消えているからつまらんのう。
ぼつぼつ帰るとするか。
帰りの道すがらに出会うものすべてが霧氷で覆われているぞえ。
有刺鉄線まで真っ白じゃ。
霧氷と雲海をダブルで見られたのは幸運じゃったがのう。もう一つ物足りないんじゃ。
というのは朝光にお目に掛かれなかったからのう。
帰るころになって陽が当たって来ても面白くないぞえ。
太陽が地平線から顔を出す瞬間に差し込む光が、霧氷や雲海を紅色に染める様は、想像しただけでも胸が躍るわい。
人間の欲には限りがないのう。























