パワハラ | 発達障害について考える ともこんのブログ

発達障害について考える ともこんのブログ

カフェ閉店に伴い、ブログタイトルを変更しました。

軽度発達障害者や心のケアを必要とする人達のサポートを目的としている(社)こころ研究所が運営していた「Cafe 巣鴨 桜宮」で、広汎性発達障害の当事者として3年間スタッフをしていました。

以前ある職場で、えげつないパワハラを目撃したことがあります。

男性上司から、男子アルバイトへのパワーハラスメント。

そのバイトくんは大学生なのですが、友達と遊びに行く時間もないくらいオーバーワークを強いられて、バイト代も充分にもらっていませんでした。

明らかに、バイトの立場ではやらないような営業活動や運営、経営部分まで任され、ある時はミスの責任を取らされて、取れなった営業分のお金まで自腹で払わされ。。

その子は私から見ると、軽度の発達障害があるように見受けられました。

物忘れが多い。メモできない。メモしたことも忘れる。メモ帳やお財布も忘れる。
小さなケアレスミスから大きなミスまで、何度でも繰り返してしまう。。

注意欠陥があるのでは。。と思いつつも、本人に、私から伝えるのもどうか。と、悩みました。

その上司のやり方はこうです。

まずアルバイト君のミスが発覚。→徹底的に糾弾し、責める。→謝罪を引き出す。やってないことまで認めさせる。→罰として、さらなるペナルティ(仕事)を課す。→バイトくんは寝る時間もなくなり、さらにミスをする。→徹底的に糾弾し責める。→以下同じ。

無間地獄。 

そして、上司は彼の自尊心を徹底的に貶めます。
容姿をけなすことから、能力のなさの指摘、他の人とあからさまに比較して卑下。

私はたまらなくなり、バイトくんがお金で償いをさせられた時に、その上司に、
「あまりに酷ではないですか!数字のためですか?」と言ったら、そこからが大変。

その上司は頭に血をのぼらせて、「いかに、あいつがダメな人間なのか。」を延々と、私に言って聞かせました。
それは、数日に渡って続きました。
自分を正当化するのに必死です。

誰かを、コキおろしたり、悪者にすることでしか自分を保てない人なのだな。と冷ややかに思ってしまいました。

私は、そのバイトくんに、
「これは明らかにパワハラだし、私は許せない。本社に言おうと思う。」
と言いました。

でも・・・

彼は、
「どうか、それはやめてください。悪いのは自分なんです。○○さんには、すごくお世話になっているので。自分がいけないんです。」
と繰り返し言うのです。

彼はその会社の内定をもらっていました。その上司の口添えで。
ですから、私もヘタには動けませんでした。

上司は、「いつでもお前の内定なんか、取り消せるからな。」と脅していました。

「悪いのは自分。」

確かに、その子にも落ち度はある。

でも、例えそうだとしても、ここまでの事態になっている場合は、「悪いのは全部お前だ。」と思わされている可能性もあります。

洗脳です。

そして、「すごくお世話になっている。」

これは、彼は、子供の時からその上司とは知り合いで、いわば親戚のおじさんのような関係。
一緒にいる密度は、もはや親以上かもしれない。

でもかといって、ここまでの扱いは酷すぎると思うのです。

毎日怒鳴られています。他の人がいる前でも、けなされています。
執拗ないじめとしか思えない仕打ちも受けています。

この「お世話になっている。」という思いも、マインドコントロールの一つで、それが彼の呪縛になっているように思えてならないのでした。

むしろ、「お世話になっている。」のは、その上司の方では?

上司にとって彼は、「自分の自尊心を保つための、大事なアイテム」なのではないか。

上司の言い分としては、

「あいつがダメなものだから、教育してやっている。鍛えているんだ。」

です。

確かに付き合いも長いのですから、そんな「親心」もあるかもしれません。

でもそれは・・。

相手に発達障害があった場合、無駄です。逆効果です。

どんなに言われても、同じミスは繰り返してしまうのですから・・。

仕事の分量が少なければ、大丈夫な事も多いんです。

ああ、どうか分かってほしい。

そう思いましたが、「彼には、発達障害があるのかもしれませんよ。」と医者でもない私が言った場合。

その上司は、それすらもネタにして、また彼をバカにするかもしれない。彼を傷つけてしまうかもしれない。そんな恐れも感じて、私は言えませんでした。

その上司は、仕事ができて手腕があり、かなり上の地位にいて、社内外で人望もありました。
朗らかで快活。一見、すごくいい人。これが怖い。

ほとんど休日も取らず毎日出社し、夜遅くまで仕事。
もちろん全てにバイトくんを付き合わせます。

完全なワークホリックで、常にエンジン全開でした。
出世もしていきました。バイトくんの犠牲の元に。

時には、あまりに理不尽な扱いに、バイトくんもブチ切れることはありました。
でも、またその関係性に、自ら戻っていく。。

これはDVの構造のようでもあります。

絶対服従を強いられていました。

私は仕事をやめる時にバイトくんに、
「このままだといつか、ウツになってしまうよ。本当に自分の時間をなんとか勝ち取っていかないと、パンクしちゃうよ。
いつか分かる時が来ると思う。いかに自分が理不尽な目にあっていて、自由がなかったのかということに・・。」
と言うのが精一杯でした。

彼は、「自分はまだ若いですし、前向きな気持ちがあるので大丈夫ですよ。」と言っていました。
すっごくいい子なんです。

今でも、この件は本社に告発するべきではなかっただろうか。彼は大丈夫だろうか。と気になっています。


そんな上司や人、親のために、犠牲になり続けている軽度発達障害者は、きっとたくさんいる。。

そう思えてなりません。