弘前城の西。

 

そこには、弘前が誇る名刹が鎮座しています。

 

この地を支配していた大浦氏の菩提寺として始まり、その大浦氏の出自である津軽氏の加護を受け、弘前城の裏鬼門を護る寺院として、寺町を形成した長勝寺です。

 

◆長勝寺◆

黒門

(弘前市指定有形文化財)

 

長勝寺の総門。

 

建築年代は不詳ですが、天和〜貞享(1681〜1688)の建立と考えられています。

 

栄螺堂(六角堂)

(弘前市指定有形文化財)

 

弘前の豪商の発願で天保10年(1839)に建てられた、海難事故や飢饉の死者を弔うお堂です。

 

会津の栄螺堂同様、内部は栄螺形の廻り階段。

 

禅林街

 

長勝寺の参道は禅林街と呼ばれ、三十三ヶ寺が連なっています。

 

それらを統括する惣禄が長勝寺でした。

 

 

禅林街の先、いよいよ長勝寺です。

 

三門

(国指定重要文化財)

 

塀の先には、この圧倒的迫力の三門。

 

寛永6年(1629)、二代藩主・津軽信枚の寄進です。

 

 

巨大な花頭窓もインパクト大。

 

裏側から見上げる。

 

 

組物が文句無しに格好良い。

 

銅鐘

(国指定重要文化財)

 

嘉元4年(1306)、鎌倉幕府九代執権・北条貞時の寄進です。

 

慶長年間(1596〜1615)に長勝寺に移されたもので、北条氏と津軽地方の繋がりを示す貴重な文化財。

 

庫裡

(国指定重要文化財)

 

弘前城と岩木山の中間にあった大浦氏の居城、大浦城の台所を移築したものと伝わります。

 

美しき茅葺屋根。

 

 

御本堂

(国指定重要文化財)

<由緒>

曹洞宗 太平山長勝寺

創建:享禄元年(1528)

御本尊:釈迦如来

開基:大浦盛信

 

享禄元年(1528)に、津軽氏の祖である大浦光信の菩提を弔う為、日本海側の現鯵ヶ沢町に建立されますが、弘前城の築城時に現在地に遷され、同じく移転された三十三ヶ寺の頂点となります。

 

御本堂と庫裡。

 

 

現在の御本堂は慶長15年(1610)の造営。

 

現存する最古の曹洞宗寺院建築と伝わります。

 

 

前回訪問時は住職さんの案内付きでしたが、今回は無人。

 

 

心を鎮めて6年振りのお参り。

 

 

僧堂(蒼龍窟)

 

僧堂の内部は豪華絢爛なる仏教世界…

 

三尊仏・厨子堂

(青森県指定重宝)

 

元は百沢寺(岩木山神社の旧別当寺)に安置されていたもので、三尊仏は慶長15年(1610)の寄進、厨子堂は寛永15年(1638)の建立。

 

いずれも津軽藩主によるものです。

 

明治の神仏分離により、長勝寺に遷されましたが、その際に厨子堂の屋根は切断されてしまいます…

 

 

御本堂の後ろに繋がるように建っているのは、御影堂(国指定重文)で、津軽為信の木造(県指定重宝)が安置されています。

 

そして、

 

御本堂の裏手に津軽家霊屋があります。

 

津軽家霊屋・環月臺

(国指定重要文化財)

*前回訪問時2015年の写真

 

初代藩主・津軽為信を祀っています。

*読みは"カンゲツダイ"

 

寛文12年(1672)の建立です。

 

前回訪問時は見学も可能でしたが、今回は住職も不在で、柵の外から。

 

 

五棟の霊屋が一直線に並んでいます。

 

みちのくの北端で勃興した津軽の都、弘前。

 

城の守りとして、一大宗教拠点として栄え、津軽氏の威光を今に伝える長勝寺。

 

静かで鄙びた境内に時代の流れを感じて…

 

次回、弘前城の記事を送ります。

 

続く。