大人の歯列矯正5 ~親知らずの抜歯・検査編~
精密検査などを経て色々と悩んだ末、
外科矯正の手術を受けることに決めました。
それに伴って、残っている左上下の親知らずを抜歯することになりました。
抜歯のトラウマと歯医者選び
矯正にも外科手術にも多少の不安と恐怖心はあるものの、
私が何より恐れているのは、親知らずの抜歯。
大学生のころ、同じように埋まっていた右上下の親知らずを抜いたとき、
恐怖で手を握り締めすぎて爪が手の平に刺さって出血したほど、
抜歯という行為そのものが怖くてたまらなかったのです。
大体ね、あんな工具みたいなペンチで無理矢理引っこ抜く、
しかもそれを意識がある状態で行おうなんて、
野戦病院じゃないんだから!野蛮!とマジで思う。
数日間は夜中に痛みで目が覚めるほどで、鈍痛は2週間ほど続きました。
あのときの恐怖心を思い出すと今でもちょっと泣きそうになるくらい、
私の初めての抜歯は大変なものでした。
私、大人なのに夜中に泣きながら親に電話したからね!
そこで私が希望していたのが、静脈内鎮静法を併用した抜歯。
その希望は一応、今通っている矯正歯科の先生にも伝えたのですが、
そこには静脈内鎮静法の設備がなかったのです。
最初は観念しようかと思ったのですが、
ド田舎・金沢でも、静脈内鎮静法をやってくれる歯科医院を見つけてしまったの。
しかも、口腔外科にいた経験を持つ歯科医師が複数在籍。
電話をかけてちらりと相談したときの印象もとても良かったのです。
そういうわけで、失礼を承知の上、
別の歯科医院で抜歯したい希望をおそるおそる申し出たところ、
別に嫌な顔をされることもなく、
抜歯を別所で行うこと自体は構わないと言ってもらえました。
<ただし、その先生は口腔外科の先生ですね?
一般歯科では、あなたの親知らずはまともに抜けないと思います。
僕はそれだけが心配なんですが、大丈夫ですね?
私の無礼を責めることなく、むしろ心配してくれる先生に感謝しつつ、
先生の出身の卒業大学と、東京の某大学病院の口腔外科にいたことを伝えると、
<ああ、それならきっと大丈夫です。がんばってね。
と快く送り出してもらえました。
やっぱりこの歯科医院を選んで良かったと思いました。
静脈内鎮静法とは?
というわけで、予約を取って抜歯予定の歯科医院へ。
矯正歯科で撮ったレントゲン写真など、
何か持っていった方がいいものはあるかと電話で一応聞いたのですが、
自分のところで少なくとも一枚はレントゲン写真を撮りたいので、
それ以外は特に必要なものはないとのことで、手ぶらで行ってきました。
既に電話である程度の状況はお話ししてあったので、
問診はアレルギーの有無などを簡単に答える程度。
先生は若くて優しそうな人で、ちょっと安心しました。
<静脈内鎮静法がしたくて来たわけだから、よく調べてると思うけど、
改めて説明した方がいい? 分からないこととかありますか?
と聞かれたのですが、
「胃カメラで使うのと同じなら、使ったことがあるので大丈夫です」と答えたので、
説明はごくごく簡単なものだけで済みました。
静脈内鎮静法というのは胃カメラで使うのと同じ麻酔で、
以前、逆流性食道炎で胃カメラの検査をしたときに使ったことがあるのです。
腕の静脈に注射をするとふーっと意識がなくなっていって、
目が覚めたら処置が終わっているという素晴らしいもの。
ただし、静脈内鎮静法は単に意識がなくなるだけで、
痛みを感じなくする効果はないので、もちろん局部麻酔を併用します。
<胃カメラで使ったとき、少しは意識ありましたよね?
<いや、全然ないです。目が覚めたら終わってました。
・・・・もしかして、抜歯のときは意識あるんですか?
先生の説明によると、
朦朧とはしているけれど、処置中も意識はあるそうです。
「口開けてください」とかの指示に全く無反応だと困るので、
それに反応出来る程度には意識があって、
でも麻酔が切れるとほとんど覚えていない人が多いのだとか。
私が行った病院では、
嘔吐反射の強い人や、歯科治療に対する恐怖心がすごく強い人だと、
10分程度で終わる虫歯治療でも、
静脈内鎮静法を使う人もいるのだそうです。
<いくら医者から「抜歯なんて麻酔してるから痛くないよ」とか言われても、
怖いものは怖いし、別にそれを我慢したからっていいことがあるわけでもないしね。
と言ってもらえて、ちょっと気持ちが楽になりました。
レントゲン撮影
その後、今のところ決まっている治療計画や手術の予定などを説明した後、
抜歯に必要なレントゲンを撮影。
「パノラマX線写真」とかいうもので、
顔の高さに合わせた台に顎を置き、
台から出ている棒みたいなものを前歯で噛んで撮るものです。
レントゲンを撮った後、診察室に戻って待っていたら、
先生が苦笑いしながら出てきたので、
「なんか問題があったのかな」と憂鬱な気持ちに。
レントゲン写真をもらってくるのを忘れたので、
私のヘタクソな絵をご覧ください(笑)
実際のレントゲンは、口の右端から左端まで全部写っていますが。
抜くのは左側の親知らずだけなので、その部分だけ描くと、
私の親知らずは現在、こんなふうに生えています。
問題は、埋まった下の親知らずが神経と接しているように見えること。
この点は外科の先生からも既に指摘されていた点で、
矯正歯科の先生が「普通の歯医者には抜けない」と言ったのは、
こういう問題があったから。
ちなみに上の親知らずも結構深いところにあるし、
前にある歯がジャマなので、
歯茎を切開して取り出すことになるらしい。
通常、こういう水平埋没の親知らずを抜くときは、
普通の歯のようにズボッと引き抜くことができないので、
歯茎を切開して、歯そのものを切って小さくして取り出します。
まず、歯を二つ~四つくらいに分割して、
歯の頭の部分を取り出して、
スペースをあけて根の部分を引き抜いて取り出すのです。
この歯自体の切断の時、
どこまで深く切れば歯が切れているかは、見えないから分からない。
しかも、私の場合はその下に、神経が接しているかもしれない。
そうなると、神経に傷を付けてしまう危険性が大なのです。
レントゲンを見ながらしばらく悩んだ後、
「5000円くらいかかるけど、CT撮らせてもらっていい?」と聞かれました。
レントゲンというのは2次元なので、前後の距離感が分からないのです。
だから、正面から撮ったレントゲンで神経と歯が接しているように見えても、
実際には前後で離れているケースの方が多いらしいので、
それを確認するために、3Dで見られるCTを撮ることになりました。
CT撮影
CTを撮るのは初めてだったので、
どんなふうに撮るんだろうとドキドキしていたら、
なんのことはない、先ほどのレントゲンと同じ機械を使って、
同じように顎を台の上に乗せて、
同じように頭の周りをぐるりと機械が回転して終わりでした。
どうやら2WAYに使える機械だったらしい。
診察台の前に置いたモニターで、CTの画面を見ながら確認。
ぐるぐると写真を回転させたりしながら、
360℃いろいろな角度から先生がデータを確認しているのを、
ハイテクだなーなどと思いながら見守る私。
いつの間にか美人の女医さんもやってきて、
二人がかりでCTのデータを確認していました。
<これ、ここってくっついてない?
<この辺も触れてますね。
<ちょっとすごいね。
<触れてるっていうか、結構べったり行ってますね。
<(笑)
<歯がこう、押してるのかな、ここ。
こんな感じの会話をしていました。
どよーんとしている私に先生がぐるりと向き直って一言。
<歯が神経にくっついてるね。
ええ、聞こえてました。
口腔外科にいたころから何千本も抜歯をしてきたけれど、
久しぶりに見たなっていうくらい
神経にべたっと広範囲に歯が触れているケース
などと言われてしまい、
<抜歯の難易度を10段階で表したら、9.5くらいだね!
と笑顔で言われましたが、笑えない。
親知らずの抜歯だけが目的の場合は、
口腔外科で全身麻酔で抜歯をするという選択肢があるそう。
その場合は神経を避けるために骨を広めに切り取って、
歯を取り出すのだそうですが、
それをやると後の顎の手術に問題が出るかもしれないのだとか。
診断と先生からの提案
CTを撮った結果、なかなか大変そうだということが分かったので、
いったん抜歯は中止して、CTのデータを持って、
手術を担当する予定の外科の先生と、
矯正の先生に相談してくるように言われました。
前にも書いたと思いますが、
下顎の手術は神経に傷が付くリスクがあり、
3カ月~半年程度、しびれや麻痺が残ることがあります。
非常に低い確率ではあるけれど、感覚がずっと戻らなくなる可能性もあります。
それと同じリスクが下の親知らずの抜歯にもあると分かったので、
神経に傷を付けるリスクを、手術+抜歯の2回冒すか、
それとも手術と抜歯を同時に行うことで1回にできないか、
骨折のリスクがどれだけあるかも含めて再度検討する必要があるとのことでした。
その上で、どうしても抜歯を先にした方がよいということになれば、
普通の器具で抜歯をすると神経に傷を付けてしまう危険性があるので、
超音波で歯を切断する機械を使って抜歯してもらえるそう。
普通の抜歯よりは恐らく時間も長くかかるので、
上下同時ではなくバラバラに抜歯をして、
途中で私が動いたりすると余計危ないので、
静脈内鎮静法で朦朧とした状態でした方が良いとも言われました。
なんだか親知らずの抜歯だけでも大変そうだなとしょんぼりしていると、
<珍しいケースではあるけれど、抜歯ができないわけではないし、
CTのデータを見れば外科の先生なら分かってもらえると思うよ。
ちゃんと手紙も書いてあげるから、相談して、どうなったか連絡してくださいね。
と慰められました。
CTのデータをCDに焼いてもらい、
外科の先生に渡す手紙も書いてもらって、
矯正歯科へ行ってデータを渡して帰ってきました。
外科の先生が来る日に予約を入れてもらえたので、
次はそちらで相談することになりそうですー。
それにしても、あのとき町医者で適当に抜かれなくて良かった!!
![]() >>にほんブログ村 |
![]() >>人気blogRanking |
↑ランキングボタン、押してくれたら喜びます↑ |
|



