『わらびの恩』という民話、昔話、おまじないをご存知でしょうか?
 
昔、蛇が原っぱで眠っていると、カヤのような尖った葉っぱが下から生えてきて、眠っている蛇の身体を突き刺してしまいました。
蛇は葉っぱが抜けないので逃げる事もできません。葉っぱが刺さった所は痛むし、逃げられないしでもうだめだと思った時、今度は蛇の下からわらびが生えてきて、蛇の身体を押し上げて、尖った葉っぱを抜いてくれました。
おかげで蛇は助かりましたとさ。
 
というお話です。
 
実は私はこのお話を知らないままに、このお話から派生した蛇避けのおまじないを小学生の時に聞いて知っていました。
お話を知ったのは20歳をこえてからです。
 
そのおまじないとは
「ひがしやま つぼみがはらのさわらびの 
おもいをしらぬか わすれたか」
というものです。
 
とはいえ実はうろ覚えで、最初の山を「よしのやま」だか「あずまやま」だかで覚えていましたが。
 
実は2026年最初に描こうと下絵を進めていたのは、このわらびの恩からイメージした絵でした。
色々あって、高龗神・闇龗神の絵を先に描く事になりましたが、それもまた色々な出来事とシンクロしていたので不思議なものです。
 
 
【わらびの恩】
A4
絵墨
クレスター
 
 
 
 
 
わらびの恩の場面という絵ではなく、わらびと蛇の優しい関係をイメージして描きました。
わらびだけでなく、柔らかな春の野に安心してくつろぐ白蛇の絵です。
 
蛇足(あらやだ…)になりますが、わらび・かたばみ・よもぎ・すぎな・からすのえんどうを入れています。
花言葉もみんな素敵なのでなんとなくそんな素敵エネルギーがあるといいなと思いながら。
 
そして、色を重ねながら、この絵は濃くしたくない、そしてあまり形を整えたくない!と思いました。
今までも淡い絵になりがちなので、人目を惹くようなハッとする絵に憧れて、濃く塗りたいと思っていましたが、龗神さまがたの絵を描いている時から私の絵ではそれは違うのかもと思い始めました。
 
(闇龗神の下塗り中)
 
あわくておぼろげで、目を凝らして、見ようとして見るような絵なのか。
ふと気づいて、あらこんな絵が、とじっと見てもらえるような絵。ならいいな。
 
よく見たらこの鉢、蕾がついてる、花がもうすぐ咲くんだ!と気がつくような。
あの雲のはしっこ、よく見たら彩雲だ!と気がつくような。
あれ、いつの間にか風の匂いが花の匂いから葉っぱの匂いになってる、季節が変わったなあと気がつくような。
 
「あら、まあ!」という絵。
 
あわくておぼろげで、淡くて朧気で…朦朧ではなく淡朧(たんろう)?
 
素敵な言葉であらわすなら、淡朧な絵、でしょうか。いいな、素敵。淡朧、淡朧画。
 
 
じっくり見て頂けるような淡くて朧気で、じっくり見て頂いたら「あら素敵」と少しでも思って頂けるような、見てくださった方の良い気分に貢献できるような絵を描いていきたいと思います。
 
 
長文になりましたが、ここまでご覧いただきありがとうございますクローバー
 
 
また、4月27日から5月2日まで、東京銀座のGALLERY AND LINKS 81さまにて11人のアーティストによる神様をテーマにした展示会が開催されます。
龍神様の絵を4点展示いたしますので、お近くの方はぜひご覧くださいませ☆