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入院後すでに20日が経過。
気づけば、私がいる病棟は、
ほとんどの人が既に退院し、空いたベッドばかり。
いつのまにか私が病室の長になっていました。
面会に来てくれた友人が
すっからかんのベッドだらけの中、
慣れた感じで動いている私をみて、
「こんな都心の夜景が綺麗に見える
ところでの生活なんて
まるで成功した青年実業家のようだね」
とジョーダンを言ってきました。
さすが友人です。
私のことをよく分かっています。
この生活に慣れ、自由な感じで
リラックスしているわたし。
もちろん毎日司令塔として頭を使い、
周りに気を遣い、
彼に対してイラッとすることがあっても、
それを緩和させるような時間が
友人達と話す以外にもできていました。
それは、わずかですが、私と同じように
長期で入院している方達との時間でした。
なんとなく同じ時間帯に憩いの場に集まり、
挨拶を交わします。
そこには父はどの年齢のミナミさん(仮名)
を筆頭に、テレビを一緒に見て
笑っているお婆さんがいて、
その隣には、おじいちゃんが
いつも食べたまま眠っていて
みんなから起きてーと声をかけられている。
和気藹々とみんなが喋っている傍で
わたしは本を読んでいたり
携帯をいじっていたりする時間を
とても心地よく感じていました。
だって、なんか擬似家族みたいで、
幼かったあの頃のように、
わたしはどんどん子供に戻っていく感覚で、
誰かのお母さんでも、誰かの奥さんでもない、
誰の世話をしなくてもいい、ただの娘でいられる。
私のことだけに集中していればいい。
このまんまの何もできない自分のままでも
誰からも批判や指摘をうけることなく、
もしできなくても誰かが助けてくれる。
『そのまんまの私がここに居てもいい場所』
そんな感じのこの空間は、
どっぷり安心感に包まれていて
大好きな時間になっていました。
そうすると、、、
私の内側でこんなことが起こりました。
「あーわたしってやっぱり人が好きなんだなあ」
「こーゆーのは苦手だなあ」など、
『自分が嫌なもの好きなもの』が以前より
はっきりとわかってきて、
それをそのまま肯定することができるように
なったのです。
ここにいる今、そのまんまの自分に対して
なにか言ってくる人もいなければ、
ダメと否定されることもない。
だから、猫がお腹を出して寝ているように、
私も、
ちゃんとする、しっかりする鎧をまとう必要もなく
はるか昔に置き去りにしてきたそのまんまの自分に
なってきていたのです。
そして、
この入院生活の間だけだから存在している
この時間や、
友人達との近い距離だったり、が
とても快適で心地良いからこそ、
ちょっと先の未来を憂い、寂しい気持ちに
なっていました。
特に、彼との関係について、
退院後も、また平行線を辿るだろうし、
今回のことで、彼に対して
数々の失望をすごく感じていたのに、
それなのに、再構築って考えると、、、
子ども達のために、彼と試練を
乗り越えていかなきゃいけないと考えると、、、
憂鬱で仕方がありません。
あの鎧を外した私の心の声は、
間違いなく『嫌だ』と言い始めていて、
その声が段々と大きくなっています。
わたしはいったいどこに進めばよいのでしょう?
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