新川てるえさん主催のM-Stepで行ったアンケート調査によると、国際ロマンス詐欺の手口で最も多かったのが『箱もの』よ飛ばれるものでした。(手口全体の約半数、48%)
これはロマンス詐欺だけの手口ではなく、同性でも、異性で全く恋愛感情ない人(例えば恋愛する気のない既婚者)に『友人やビジネスパートナーとして荷物を受け取ってほしい』というパターンも存在します。時として、恋愛に興味のない相手にこの手口に切り替えてくる国際ロマンス詐欺もあります。
この手口が多い理由の一つは、メインキャラの詐欺師本人がお金を要求するのではなく、サブキャラである税関職員・運送会社の偉い人、もしくは外交官(Diplomat)と呼ばれる運びや役から請求されるケースが多いからです。詐欺師を信用した被害者は、第三者から要求が来て、もっともらしいパスポートのコピーや契約書類、請求書、荷物の写真などを受け取った結果、荷物が本物だと判断し、相手の荷物を無事自分の手元に届けられるようにするために送金してしまうからです。
この手口はどういうものなのかというと、
1) 戦地や出張先、もしくはほかの理由で滞在している外国からアタッシュケースに入った巨額なお金や貴重品などを送るので安全なところで受け取ってほしいと頼まれる。
2) 引き受けると配送会社や税関、外交官など第三者を名乗る人物からのコンタクトを受けたり、詐欺師からそれらの人物へのコンタクトを求められる。
3) その第三者によると、荷物に巨額の現金や高額の貴重品が入っているため、途中の経由地の税関などで差し押さえられ、その荷物のための税金・手数料・保険料・送料などを請求されるというもの。
もちろんバリエーションはあり、
■ 請求された後、恋人役の詐欺師が『そんなお金請求されるはずない、手数料はおれが払った』といって取り消す。(別の機会に別の手口を使うため、被害者を信用させる手口。)
■ 典型例ではない場所(戦地でも出張先でもなく、相手が住んでいるとされる場所、英国など)から結婚資金などを送ると言ってくる。
■ 被害者の国に詐欺師が向かうことと並行して『荷物を送る』が加わる。
■ そのほかいろいろ。
しかし基本形は同じものです。そしてお金を支払っても荷物が届くことはありません。届く場合はブラックマネー詐欺と呼ばれる手口で、相当額を振り込んだ被害者ではない限りあり得ないものです。(テレメンタリー『偽りの讃美歌』参照。) ブラックマネーの手口は、届いた大金の入った箱を開けると黒い札束が入っている。届けに来た配送係(外交官を名乗る黒人)が何枚かに薬品をかけると黒い紙幣が100ドル札にかわる。その薬品を使えばお札をすべて洗えると言われ、薬品代として大金を要求される。しかしお金を払って薬品を使って札束を洗うと、残りはすべてかみっぺら。
『箱もの詐欺』についてはリブログした過去記事もご参照ください。
参考:
国際ロマンス詐欺。被害者510人のリアルな声を集めると、盗られていたのは金銭だけではなかった。(Huffpost 2019/2/27 新川てるえさんの記事)より。
