小包詐欺:貴重品を送ると途中経由地の税関で差し押さえ
キーワード: メタルボックス、ブリーフケース、アフガニスタン、シリア、マレーシア、インドネシア、ガーナ、イギリス、税関、海運会社、Diplomat、 軍人、ジャーナリスト、国連、医師、エンジニア
これはロマンス詐欺だけの手口ではありません。同性か異性で全く恋愛感情なしにビジネスパートナーとして荷物を受け取ってほしいという話になる場合もあります。
私が遭遇した日本人の被害者の方(送金まで行ってない方を含む)の多くが箱ものでした。また、アフガニスタンやシリアから送られてくる荷物等を想定した検索キーワードでこのブログがよく検索されています。私のバイティングもこのパターンが多く、飽き飽きしました(笑)
この手口は、メインキャラの詐欺師本人がお金を要求するのではなく、サブキャラである税関職員とか運送会社マネージャー、あるいは外交官(Diplomat)と呼ばれるナイジェリア詐欺の世界にしか存在しない運び屋から金銭の要求をされるものです。メインキャラから金銭の要求が来れば警戒するのに、第三者から来ると不可抗力と感じる方もおられるのでしょうか。
手口のパターンは、大まかに分けると
●荷物をどこかから送ったが、途中の税関などで差し押さえになる。
●荷物を詐欺師のメインキャラか運び役が持参して途中の空港などで足止めになる。
●荷物が詐欺師のメインキャラから離れたところの銀行や貸金庫(Security Company)にあり、そこから運送会社もしくは運び屋によって運び出されたものが途中の税関などで差し押さえられる。
●荷物が詐欺師のメインキャラから既に立ち去った場所にある運送会社や税関で荷物が足止めされる。
そして足止めの場所はさまざまです。よく聞くのがインドネシアやマレーシア。他にも南アフリカ、ガーナ等アフリカの場合もありますし、メキシコなども。それからヨーロッパというケースもあります。ヨーロッパの場合、イギリスというケースが多いかもしれません。なぜならVoIP電話番号を英国外で買えるからです。+447で始まる電話番号は、英国にいなくても買えます。
1.詐欺師の職業設定(他の職業で出てくることもあります。)
(1)戦地、危険地域から。
- 男性を装う場合軍人、国連職員、医師、ジャーナリスト、船乗り等。
- 女性を装う場合、戦場の看護師や女性兵士等があり得る。
- 場所はシリアやアフガニスタン、あるいはアフリカの紛争地域。
(2)危険地帯ではない所から
- 男性を装う場合、エンジニア、医師、会社経営者、その他ビジネスマン。
- 女性を装う場合、難民の令嬢、ナース、学生等。
2.荷物を送る理由(これ以外の理由を言ってくる可能性はあります。)
- 戦地でテロリストから押収した多額の現金または黄金の入ったアタッシュケースがあり、これをどうするか同僚たちと相談して山分けにした。自分の取り分を預かってほしいと言ってくる。
- 戦地で現地の人々を助けた謝礼で現地人の長老などが大金をくれた。戦場は非常に危険なので、安全なところで預かってほしいと言ってくる。
- 戦地での任務を終えた後、退官してビジネスを始めたい。そのための資金をガーナやインドネシア、マレーシアなどのセキュリティ会社に預けてあるが、これ以上預かっておけない何らかの事情が生じたので、それを恋人もしくはビジネスパートナーとして受け取って安全なところに保管してほしい。
- ジャーナリストや医師、国連文官など、戦地の非戦闘員の場合、非常に危険なところなので、貴重品を全て国に送り返して最低限の荷物で行動取るようにと現地の軍隊などから指示された。そのため、自分の貴重な所持品を送るから受け取ってほしいと言ってくる。
- 戦地で押収したサダム・フセインやオサマ・ビン・ラディンなどの隠し財産を軍の命令により安全なところに移したい。CIA等の調査の結果あなたが信頼できる人物だと特定できたと言う。
- ビジネスを一緒にしないかと言ってくる。そのビジネスの資金として、ブリーフケースに入った大金の受け取りを求めてくる。
- 自分の財産(または親の遺産、あるいは顧客との契約で得られたお金)をインドネシアかマレーシアあるいはガーナなどの貸金庫会社に預けていたが、何らかの事情(治安の悪化、あるいはセキュリティ会社の閉鎖など)で大金の入ったアタッシュケースをそこに預けられなくなった。タイムリミットが迫っているので、急いでそのアタッシュケースを無事に受け取ってほしいと求めてくる。荷物を移動できないと保管料や罰金が盗られるので緊急だと言われる。
- 航海中海賊に襲われ、急きょ寄港したマレーシアやインドネシアなどの港で、この後航海を続けるに際して再度海賊に襲われることを想定して(本人の決定もしくは上司の命令、あるいは現地政府からの提言等で)貴重品などを全て船からおろし、国際宅配便で送ることになった。そのため、貴重品の入った荷物を受け取ってほしい。
- ロレックスの時計とかブランドのバッグ、ダイヤの指輪などとともに多額の現金を恋人であるあなたに送った。
3.金銭要求の手口(下記以外の筋書きもあり得ますが、ほとんどが同じような手口)
- 荷物が経由地の空港や港で税関に差し押さえられる。税関もしくは運送会社のマネージャーから連絡が入る。インドネシアやマレーシアの法律(嘘)に基づき、荷物に大金が入っているので差し押さえを解除するために税金、保険料、書類手数料、罰金、その他の名目で大金を要求される。
- 船乗りの場合、途中寄港した港の税関や運送会社から連絡が入り、船乗りに出港前に事務所に立ち寄るように伝えていたが立ち寄らないで行ってしまった。海賊に襲われる可能性もあり、急いで出港したとのことで、受取人出るあなたに税金、手数料、保険料、書類手数料、運送料、外交官手数料等その他の名目で大金を要求される。
- 本人もしくは運び屋が空港で出発前の荷物のスキャンで大金が見つかり、差し押さえられる。そして、税金、手数料、保険料、書類手数料などのほか、当局に拘束されたメインキャラもしくは運び屋の保釈金等として大金が要求される。
- 現地の貸金庫から荷物を送りだすため、過去何か月かの保管料・保険料の残金や、荷物を無事に送り出すための代金、税金などを求めてくる。その支払いがないと、大事な荷物が発送できないことになっている。
在マレーシア日本大使館のホームページでも以下のように警告しています。この『荷物がどこかで差し押さえ、手数料や税金や保管料払え』という手口が出てきたら、100%詐欺で、例外はあり得ません。
◎ 国際振り込め詐欺『国際結婚・恋愛型』(主に日本居住者)
インターネットのソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)等を通じて知り合った異性から、結婚等を前提に関係を深めつつ、何らかの理由をつけてマレーシアに向けて国際送金をさせようとする国際的な振り込め詐欺です。
本事案も、以前から主に女性を狙った犯行が繰り返され、手口的には平成22年7月及び本年2月に大使館ウェブサイトにて注意喚起した内容と殆ど変わっていませんが、未だに日本人の被害が後を絶ちません。
最近の事案でも口実・手段のなかで、下記のような設定が使われることも多いようですが、ここマレーシアにおいて、この様なことはあり得ません。
×多額の所持金を税関に申告せずに持ち出そうとして空港で拘束され、釈放のためには数万ドルもの罰金を払わなければならない。
× 多額の現金を入れた小包が税関当局に押収され、関税を払わなければ、全額が没収されてしまう。
× イギリス等他国から日本に送った荷物が、マレーシアで留め置かれ、関税等を支払わないと輸送を継続できない。
× 荷受人(被害者)が罰金等を払わなければ、訴訟を起こされ、ブラックリストに掲載される。
×関税や罰金が交渉により半額となったので、仕方なく支払ったところ、更に追加で高額の手数料を支払わなければならなくなった。
× 弁護士費用等を弁護士事務所名義でない第三者の銀行口座に送金する。またはウェスタンユニオン等の国際送金サービスを利用して送金するよう依頼があった。
×税関職員や警察等の政府職員からGメールやヤフーメール等のフリーメールや不詳のアドレスから連絡が来る(本物は○○○○@○○.gov.my)。
× マレーシアでは国際クレジットカードが使えず、ATMで現金を引き出すこともできない。
× マレーシアはインターネット回線事情が悪いので、スカイプ等のテレビ電話でも映像(自分が話している姿)を送ることができない。
