本日はお朔日
我が家はお赤飯の日で、世間はメーデーで、仏国はJour de muguetと云ふスズランの日。
おフランス在住のブロガーさんなどがあっちこっちでご説明なさっておられるでござろうので拙ブログでは割愛しとくわ
 
 
朝から採れたてスズランを我が家に可愛いマドモワゼルが届けに来てくれまして
チェックに余念のない品質管理部長と部員たち。
(スズランは念のため撮影後におネコ様の安全のため手の届かない場所へと移動じゃ)
 
田舎ゆえに、裏の丘で野生のスズランが採れますのよ。
ついでに自慢すると、トリュフやセップもわんさか採れますの。
自然の恵み豊かなところで御座候。
 
自然の恵みは豊かであるけれども
その恩恵をいただくまでの道のりは
優しいことばっかりちゃいますので浮かれてられません。
豊作に至るまでには、紆余曲折がつきものよ。
 
五月の声を聞くや否や、寒の戻り(中部〜北東部仏国的にホンマにそんな感じ)
昨年も書きましたけれども
 
 
 
メテオ(天気予報)ではすでに大きな寒の戻りが来ることが分かっておったので
かなり早い段階から晩霜被害対策が始められておりました。
この白いカンカンの中にはオイルが入っておりんす。
昨年ヨーロッパ全土を襲ったモンスター級の寒の戻りではないにせよ、
3年連続の晩霜被害は御免被りたいところですから
兎にも角にも、万全の対策を施しますんよ。
 
毎年思うけど、この仕組みって大昔から大して進化してなかったように感じてましたんやけどね
流石に最近は工夫が顕著見られるようになって来たわ。
(もうちょっと時代のテクノロジーを駆使しても良さげやねんけど)
 
 
 
image
 
白いカンカンは夜中以降、とりわけ一番気温が下がって霜被害を受けやすい明け方にピークで稼働しますの。
今年はプラスαで写真の如く巨大なファン(扇風機)を回して暖かい風を地面に送りつける仕組みじゃ。
 
 
image
 
晩霜については散々語っとるので、
何じゃそりゃ?なおまいさんは過去記事参照しといて
 
昨年、仏国各地の晩霜対策を映像で見たジャポンの殿方が
「なんて美しいんでしょう、映画の世界の話だけかと思っていました。ロマンチックで感動しますね。」と如何ともウキウキした発言をなされた事があって、
農家の方々の逆鱗に触れた事があります。(心の中でフルボッコよ)
所詮、野良仕事などは他人事なので仕方ないんでしょうが、残念に思いました。
 
 
 
image
 
 
鎮魂の燈花会ではござらぬよ
それにしても
残酷なまでに、幻想的で美しい景色と言えましょう。

けどね
実際にカメラ持って現場に行ったら
おまいさんは間違いなく、泣けてくる事やろうと思うわ。

美し過ぎて、泣けるし
厳寒過ぎて、泣けるし
水を打ったような沈黙の中で
芽吹いたばかりの一つ一つの新しい命を守る為に
ただひたすらに夜を徹して黙々と灯す生産者の姿を見て、
一緒に祈る事しか出来ない事態に、ただただ泣けてくるでしょう。
 
人間など、大自然の前では果てしなくちっぽけ極まりないもんですわ。
 
 
image
 
 
ところで
ジャポンの七十二候の暦でいうところのこの時分は
「八十八夜の忘れ霜」という諺があるそうな。
 
で、何となく気になって数えてみたらここ仏国でもそれが当てはまるのよ、おまいさん
びっくりよ
2018年の八十八夜は5月2日らしいわ。
今夜も明朝まで晩霜対策で仏国の農家も走り回るという状況
 
この3年を振り返っても、だいたい晩霜被害に右往左往するのは八十八夜前後
ちょっと鳥肌立ったわ。
先人達の経験値、そしてその叡智の言い伝えの凄まじさを感じてしまったね
 
 
そもそも八十八夜と呼ばれる雑節は
そろそろ気候も落ち着いてくる頃に差し掛かるので農の吉日と呼ばれて、茶摘みしたり種籾蒔きを始めたりとする時節
でもまだまだ不意の冷え込みで油断が禁物な時期でもあるんやね。
 
 

八十八夜の忘れ霜とはホンマによう言うたものやなと感銘しきり。
こちらでは、3月が暖かい日が続くと4月5月に寒の戻りのツケが回ると言われますけれども、やっぱり去年はその通りになったわけです。
洋の東西を問わず、こう云う言い伝えがあると言うのは、非常に興味深いなあと思います。
 
さて、
今宵も再び厳しい夜になりそうですけれども
芽吹いたばかりの大地の生命たちが大事ないことを願ってやみません。