私は医療職として、いろいろな人生とその終盤を見つめてきました。

がんと診断された場合どうするか考えることは、自分のためにも避けて通れません。

いろいろ考えたり見つけたりしたものを並べておきます。

 

1.私が絶対的に抗がん剤を拒否する理由

よく、「抗がん剤で体を痛めつけられる」という表現がなされます。

「がんで死ぬのとどっちがいいか」とも。

 

しかし、そもそもそういう見方は違うかもしれません。

 

 

「化学療法の毒性とその予防に関する新たな知見」ロニット・ジュタニサチン・プナタール&インドラニール・ミトラ 、BJCレポート :  41 ( 2024 ) 2024年5月22日

 

化学療法での副次的作用の割合は以下だと述べられています。

 

・特定の化学療法剤を投与された患者の最大 6.8%に二次性白血病が現れる。
・アントラサイクリン化学療法を受けている患者の最大 26%に心臓障害が発生する。
・プラチナ製剤ベースの化学療法を受けている患者の 30~ 40%に永続的な神経損傷がみられる。
・認知障害(ケモブレイン)は化学療法を受ける患者の最大 75%に影響を及ぼす。
*ケモブレインとは、抗がん剤治療の間やその後に、記憶力、思考力、集中力が一時的に低下する症状

 

 

ネイチャー誌に掲載された上記の論文は冷酷に告げます。

 

これらの障害は、抗がん剤によってもたらされたのではない

 

抗がん剤によって死んだ細胞から作り出された物質“遊離クロマチン粒子”こそが、何年にもわたって健康な細胞を攻撃し、臓器をむしばんでいく物質だった。

 

 

「抗がん剤で体が痛めつけられる」などという、生易しい話ではなかったのです。それなら一回で終わる話。

しかし、抗がん剤は、体を痛めつけるだけでなく、壊し続ける物質を作るのです。

 

まるで、スパイクたんぱくを作り続ける遺伝子製剤のようです。

 

「私たちは売りたくない!」/チームK、方丈社

 

しかし、この論文には救いも書いてあります。

「レスベラトロールと銅の組み合わせの栄養補助食品が、遊離クロマチン粒子を効果的に中和した」とのことです。つまり死んだ細胞から生まれた毒性物質の影響を抑制できるものがあるようです。
*レスベラトロールとは、ブドウの皮、ブルーベリー、ラズベリー、ラッカセイ(ピスタチオなどを含む)、赤ワインなどに豊富に含まれているポリフェノールです。

 

2.がん発生と治癒のメカニズム

がん細胞とは、もともと自分の細胞です。外から来たのではありません。本来は自分の細胞が、細胞分裂する際にエラーを起こして発生するものです。

そして、周囲の組織とのコミュニケーションを振り切って、自分をガードするがん細胞を増やし始めます。

 

エラーに対してその芽を摘むのが、免疫機構です。

免疫だけで記事数個分いくので、今回はやめときます。急いで知りたい方は自分で調べてください。

エラーが起こっても、普段は免疫機構が除去します。

しかし、細胞が免疫機構の攻撃をかわすような変異を遂げたものががん細胞です。免疫をがん細胞自身に対しては働きにくいようにします。

こうして、攻撃をかわす工夫や攻撃への防備を厚くしていくがんの内部は、「独立した自治政府」のようになっています。

 

全身がん化した空想巨大生物

 

 

こちらはフランスの放射線科医師が「自分ががんになったらどうするか」を語った動画です。

「断食療法」の基本を教えてくださいます。

 

 

エラーを起こす原因は、「細胞の老齢化」や「有害刺激の繰り返し」です。

精神的ストレス、栄養の偏り、免疫の偏り、慢性炎症、血流の停滞、低酸素、酸性化、あるいは高濃度の放射線などによって

内部の環境が悪化すると、細胞は生きるために対応を迫られるわけです。

 

 

しかし、これは細胞が侵害刺激に対し、生き延びるためにいろいろ試しているわけですので、がんのメカニズムは細胞のトライ&エラーといってもいい。

つまり、「がん細胞への変身」は、ある意味「正常な反応」なのです。

逆に言えば、原因となった環境を変えてしまえば、がんは自然に消えたり捨てられたりしていくことになります。

 

 

免疫といえば、「がん免疫療法」には一定の割合で効果があるといわれています。抗がん剤よりは副作用が少ないようですが、非常に高額です。1クール数百万円もかかるものがあるが、保険適用がありません。

この治療を受けるなら、なぜ自身の免疫力を自然に高めようとしないのか。

なぜ免疫力が弱まったのかを反省せず、お金だけかけてみようというのか。

横着で、傲慢な態度ではないかと映ります。

努力の意味とは。

 

3.がんは弱いところに生まれる

その他の「病気」も、侵害刺激の攻撃ということではあまり違わないのですが、他と違うことは、文明人の意識は「がん細胞」そのものを「侵害刺激」とみなして除去しようとする点でしょう。

 

切り離しても、薬で潰しても、身体あるいは生命を取り巻く環境が変わらなければ再発します。

そして、切除したり潰(そうと)したりするうち、身体には弱点が増えていきます。

体力が落ちていき、また自然治癒力を失っていきます。

 

*ただし、腫瘍切除術とは違い、腫瘍の増大による狭窄した部位のバイパス術などはむしろQOLに資する手術といえるでしょう。

 

 

がんが起きやすい場所には、またがんができやすい。あるいは、もっと弱い部分に出現する。

そこに患者自身の内観や反省はあるでしょうか。現代文明の中で、そんな力はとっくに削られているように思います。だってお金という「頭の中の情報処理」と天秤にかけると、自分や同胞の生命や生活を苦しくするようなことをわざわざ選択してしまうほどですから。


有害刺激には、活性酸素など自然の中にあった物質もありますが、自然になかった化学物質もあります。放射線や電磁波など、細胞の活動に直接影響を与えるものもあります。

*自然の微弱な放射線には体に有益なものもあるようです。

外から来た物質が増えたからこそ、文明社会ではがんが増えたのかもしれません。

 

繰り返しますが、有害刺激が減少すれば、細胞はがん細胞になる必要はなくなる。

有害刺激が少ない環境とは、がん細胞でなくとも平穏でしょう。

 

がんに対しては、「武装解除」および「環境改善」が結局、全細胞にとって幸福といえるのではないでしょうか。

 

 

4.魂の救済

ただし、どんな変化も、ポイント・オブ・ノーリターン(引き返せない地点)があります。

がんの増殖速度が速すぎて修復が間に合わなくなったり、またはがん細胞による組織の破壊が大きくなりすぎたりして、いのちを巻き戻すことができない地点があるでしょう。

それを人間はもともとは知っていたのに、現代は、がんを見つけるととにかく手を出すので、体の限界が分からなくなってしまっているようです。

「何か」しなければという切迫感から、「○○療法」が乱立するわけです。

 

 

しかし、それでは、生きている間「生きた心地がしない」闘病期間が続く。

もしがんを除去したとしても再発の恐怖からは逃れられないではないか。

少し苦しい・痛いことや、不具合があれば、「再発」の二文字がちらつくわけですから。

 

 

○○療法など一つもなかった時代には、処方は「のんびりと転地療養しなさい」あるいは「隠居して肩の荷を下ろせ」ということではなかったか。

そういった「こころの処方箋」は、物理的・化学的・生物学的な対処ではないにしても、全人的なQOLを高めるスピリチュアルな処方ではなかったか。

 

 

病気を病気として受け止める心持ちとは。

災難に逢う時節には災難に逢うがよく候。死ぬ時節には死ぬがよく候。これはこれ災難をのがるる妙法にて候」とは、良寛和尚のお言葉です。

*良寛ではないあなたがよく知らない人にいきなりこう言ったらほぼ怒られます。

 

 

ありのままを見つめれば、「病気」になって得るものも発見することもあるでしょう。

「治らなければ不幸」ではなく、心のためには、ありのままを受け止めればよく、また、できることをしていくしかないのです。

痛みが嫌なら、痛みを取ることだけに専念する。

闘病して生きる年数と、ありのままに生きる年数が、どれだけ違うか。それは振り返らなければわからない。

 

現代は旅の目的ばかりを気にして、無駄なく着くことが大事にされ、あるいはバズるために旅を売り物にし、コスパ・タイパばかりがもてはやされてはいないか。

人生の旅とは、その道のりそのものが楽しみであり、味わいではないのか。

 

そういうわけで、私は抗がん剤のお世話にはならないよう生活を整え、忙しさを楽しみ、がんが生まれるにまかせ、消えるならばよし、ともに歩むもよし、泣いたり笑ったりしながら、歩んでいきたいと思っています。

 

 

【参考】