デヴィッド・ボウイ 67歳
鋤田正義  76歳


モデルとカメラマンとしての関係性 40年

その撮影はどのようなものなのか
蓋を開けてみたら意外や意外、納得といえば納得

英語の得意でない鋤田氏とボウイは
特に話はしないで撮影に入るそうだ
ミュージシャンとしてだけではなく
モデルとしても一流だと称する鋤田氏の言葉通り
なんの注文も出さなくても、ボウイは動きを止めないのだそうだ

そして出来上がった写真に対してもボウイは
全て認め、口を出すことはなかったと言う

鋤田氏とボウイの信頼関係ということだろう

1972年イギリスに渡った鋤田氏の真の目的は
マーク・ボランを撮る事だった
同じステージにボウイも出演していて
まだ無名だった鋤田氏は全く知らずにフォトセッションをしたそうだ

奇抜なファッションで独特の雰囲気を放つこの青年を
初めて撮影したショットのうちの1枚がこちら




ジェームス・ディーンとマーロン・ブランドに憧れ
シャッターを切ることで憧れに近づいていく喜びを知る少年
16歳で2眼レフを手にしたときから
その熱い思いは変わっていないと語る

ジャズを愛し、
ヒッピーに代表されるアメリカのロックを知り、
ボウイを始めとするブリティッシュのロックに触れ、
様々なミュージシャンを切り取る

ウォーホル、ルー・リード、ベルベットアンダー・グラウンド、
森山大道、加納典明、ハーヴィー・山口…
どんどん名前が飛び出し、エピソードが語られる

ジョー・ストラマーとの交流もとても興味深く面白かった
ジョーは人をこう区別したという
「映画の匂いのするやつら」「音楽の匂いのするやつら」

マンハッタンは狭い場所で
ある時鋤田氏は、カフェでお茶を飲んでいたら
隣にジミ・ヘンドリックスがギターを抱えて来たという
さすがに驚きと緊張で写真を撮らせてくれとは言えなかったそうだ

親交の厚いリリー・フランキーの
機転の利いた楽しいトークに引っ張られるようにして
鋤田氏のお喋りも軽妙に転がっていき
大変愉快なトークショーとなった

ツイッターにエントリーされた瞬間に
このイベントの情報をキャッチ
先着100名のチケットを素早く入手出来て良かった

最前列でお話を伺うことが出来
2014年の寒い12月
また私にとって忘れられない出来事が増えた






「もうライブ会場で
昔のように動き回って撮ることはできなくなりまして。
でもね、年は取りましたけれど、感覚はね…
不思議とピッとなるんです。
それがないとね、シャッターは押せない」

静かにそう言った鋤田氏の眼光は
少年のように力強く、未来を見つめ輝いていた


【TIME/David Bowie by Masayoshi Sukita】
2014年12月4日-12月9日
スパイラルガーデン青山
入場無料

・スペシャルトークショー
12月7日 17:00-
鋤田正義×リリ-・フランキー