新国立劇場は
国立のオペラ劇場であると同時に、
日本で初めてのオペラ専用劇場でもあります
1998年に開場されてから
数多くの、社会的芸術的価値のある作品が上映されてきました
申し分のない環境での
久しぶりのオペラ鑑賞に胸を躍らせ足を運びました
モーツァルトはその演目の尺の長さから
(今回は25分の休憩を含め全2幕3時間20分を要する)
出来次第によっては、退屈や眠気と戦わねばならぬ事態も否めません
ところが今回の【ドン・ジョバンニ】にその心配は微塵も要りませんでした
大変素晴らしい歌唱とオーケストラに心奪われ
集中の途切れることない至福の3時間を過ごさせていただきました
ドン・ジョバンニの理想像は観る者千差万別でしょう
私にも私のイメージのドンファンがいました
今回の主役、アドリアン・エレートはまさしく
多くの観客が納得できる
理想のドン・ジョバンニではなかったかと確信します
私の目には、モーツァルトが描こうとした
ドン・ジョバンニの風貌、声、雰囲気がここにあるかのように映りました
艶と品を兼ね備えた美しいバリトンは
低音から高音まで、見事な伸びやかさで観客を魅了しました
シャンパンの歌、セレナーデなどは秀逸
そして脇を固めるドン・オッターヴィオ演じるパオロ・ファナーレ
彼のテノールも夢の中へと連れていってくれます
2幕の彼のアリアではうっとりしすぎて胸がドキドキしました
やはりテノールには心掴まれます
レポレッロ演じるマルコ・ヴィンコの茶目っ気たっぷりの演技も素敵
彼のバスは人柄が溢れていて、役柄ともマッチし観客に強烈なアピール
女性陣の充実度も筆致に尽くしがたいです
ドンナ・アンナ演じるカルメラ・レミージョの透き通るソプラノ
超絶技巧を駆使したアリアの完璧さ
ドンナ・エルヴィーラ演じるアガ・ミコライの
情感たっぷりなアリアも見どころです
重厚な深みのあるパワフルなソプラノを堪能しました
さながらカルメラは上質な白ワイン
アガは樽の薫りがズシッと来る赤ワイン
そんな対比を愉しむのも一興でした
そして、指揮ラルフ・ヴァイケルト率いる東京フィルハーモニーが
極めてレヴェルの高い演奏を披露
私の観た【ドン・ジョバンニ】千秋楽は
間違いなく、世界最高水準といえるモーツァルト・オペラの上演でした
一夜明けてもまだ興奮冷めやらぬ胸を抱えつつの
熱い熱いレヴューとなりました(笑)
オーダー撮影、モデルご応募もこちらから





