私は食べる事に興味があり
若い頃、全国をいろいろと食べ歩いていた事が
あります。

和食の世界では
舌が枯れる

という言葉があります。


調理人さんが調味料を極限まで絶ち
とても敏感な舌にまでして
素材の味を味わうようになれる
境地の事を言います。

そうすれば素晴らしい和食を
作る事が出来る。

もう一つ、長い間愛した趣味が
クラシック音楽を聴く事。


歴史に残る名演をした指揮者やソリストが、
晩年になり楽器の出す音や
オーケストラから奏でられる響きが
枯れて来て
深い響きを持つ音になってしまう現象を
私はこう呼んでます。

例えばカラヤンとかバーンスタインとか
クラシックファンで無くても
名前を聞いた事がある方もあると思いますが、
20世紀の大指揮者です。


かの二人は80歳位に亡くなる前まで現役を
やっていた訳ですが、
死の数年前から音に大きな変化があります。

それまではメリハリの利いた音や
淡麗で綺麗な音だけの感じであった
音が
かすれたような響きになって
人生の深みを感じさせる。

それが歴史的な名盤となって残っていますが、
色の世界も音の世界も
何か共通した点があるようにも
思えて来ます。