Eテレの「日曜美術館」で日本伝統工芸展の特集を見ました。

自らに課したテーマに向かってストイックに打ち込む姿と、そこから生み出される極上の作品が映し出され、これは実物を見に行きたい!と思い、三越本店に足を運びました。(9月15日まで。無料)

 

 

 

 

受賞作品のみの放送だったので、全体の規模を知らずに行ったところ、圧巻の作品点数。

本館7階の会場にカテゴリーごとに並べられ(一部を除き撮影可能)、陶芸作品のコーナーだけでもこのとおり。

すべてを見ようと欲張ったら予想外に時間がかかり、次の予定に数分遅刻してしまったほど。

 

 

 

こちらは、日本工芸会激励賞を獲った人形作品。

喜寿を過ぎた方の作品だそうですが、神話に着想を得たものが多い中、ひときわ目を引きました。

仕草やファッションなど、すばらしい観察眼。

 

 

 

 

 

日本工芸会総裁賞という栄冠に輝いた作品。

軽やかでリズミカルでありつつも、高い技量がなければ成しえない緊張感に満ちています。

 

 

 


 

 

タイトルを見て、なるほど唸った本作「流氷」は、日本工芸会激励賞を受賞。

砕氷船に想を得たとのこと。

2色だけで、しかも地味な色合いで勝負している点があっぱれ。

なんとなく気を引こうと色を足したくなるものだけどー

それをあえて自制して、たくましい割れ目を表す線を引いている点に堅実さと自信のほどを感じます。

 


 

 

テレビでも紹介された全受賞作の写真を撮ったけれど、それとは別に、ここからは、私が家で使ってみたいなぁと惹かれた作品たちを。

こちらの涼し気な器のタイトルは、「雨に唄う」。

「歌う」ではなく「唄う」の文字が似合う作品。

 

 

 

見込み部分のアジサイは外側と色を変え、薄い色合いにしてあります。

家で使いたいなぁと思う(だけどもったいなくて使えなさそうな)器です。

 

 

 

どうも季節柄か、涼し気な作品ばかりに目が行くみたいでー

 

 

 

トンボの姿が繊細。

器の中に自然が広がっていて、中に水を入れてその上に葉っぱを数枚落としたら、涼を誘うインテリアになりそう。

 

 

 

花器として使うとして入れる花を選ぶかもしれないけど、優美な渦巻きとグラデーションの色合いが好き。

 

 

 

蟹のボディがそれぞれ異なる模様になっていて、愛らしい作品。

砂浜の質感をうまくとらえています。

 

 

 

 

釉薬の垂れがジャストのところで留められていて、これはかなりの試行錯誤を重ねた作品では?

露出した地面と雪の部分が逆になった逆さ富士みたいに見えました。

 

 

 

パールのような艶感。

八重の薔薇みたいなゴージャスな作品。

 

 

 

ルーシー・リーばりの色合い!

こちらのほうがマットな仕上がりだけど。

 

 

 

これまたルーシー・リーを想起。

 

 

 

さて、入口そばには、かの人間国宝・今泉今右衛門さんの作品がありました。

あれー、何も受賞していないの?‥と思いきや、審査・鑑査委員とあり、参考展示の意味合いでしょうかね。

 

 

 

こちらもアジサイでした。

地に足の着いた作品。

 

 

 

テレビで見たときも大きそう、と思ったけど、想像以上の大作でした。

東京都知事賞の鉢。

見込み部分の色合いが実に繊細な労作です。

 

 

 

 

 

テレビのインタビューでも、昔見た森を思い出しながら制作、、といったことをおっしゃっていました。

綿密に考えられた配色。

作業の手際が良く、スピーディーにどんどん織り進めていくなかで、こうした色のグラデーションが出来上がっていくのがなんとも不思議。

 

 

 

 

 

 

こうしたコンペがあることは、作家さんたちにとっても励みになり、技の継承につながりますね。