草間彌生さん永眠の報が出て、そういえばつい最近、草間さんの作品を美術館で見たなぁ、と思い出しました。

場所は国立近代美術館の常設展。

行ったのはいつだっけ?と写真の日付を確認して気づきました。

亡くなられた当日、8月14日のことでした。

 

 

この日を選んだのには訳があります。

常設展で見たいものがあったものの、杉本博司展を見終えた人が常設会場に押し寄せているかも(特別展のチケットで常設展も見られるから)、混雑回避には金曜の夜間開館に限るよね、と。

 

近美に行ったのが8月14日ということは、千葉を中心とした地域が豪雨に見舞われたのは、その前日、つまり8月13日だったのだなぁ。

というのも、美術館に行った当日、こんな出来事があったのです。

 

展覧会を見る前にまずは小腹満たしをしていこうと、駅を出てパレスサイドビルのスタバへ。

ところがフードの棚が見事に空っぽで、「欠品」の貼り紙が張られていました。

前日の豪雨の影響で物流が滞っていたのです。

被害の大きさを改めて思い知らされたのでした。

 

 

 

この日私が見た草間作品がこちら「冥界への道標」です。

近美の常設展で見られる草間彌生作品のなかでも、一番よく目にします。

かなり前から見てきた作品であることから、普段はあえて本作の写真を撮ることはないのだけれど、たまたまこの日は数枚撮っていました。

 

 

 

 

トレードマークの水玉模様の作品ではなく、心の闇を感じさせるような造形アートです。

絵画じゃない、オブジェとも言い難いような、突起物を貼り付けた作品。

説明文には「彫刻」の文字が見えるけど、突起物の材質は布なので、いわゆる彫り物ではありません。

 

制作年代を見ると1976年。

米国から帰国して3年目、まだ国内での知名度がなかった頃、47歳の時の作品です。

 

 

 

 

すみません。

アメブロの規定に引っかかりそうなワードを消去しています。

 

 

 

表面をよく見ると、ぽつん、ぽつんと靴が埋め込まれています。

足を取られてずぼずぼはまり込み、もがき苦しむ姿が見えるかのよう。

 

草間さんの2000年代の作品に、水玉模様のハイヒールの絵や巨大オブジェがあるけれど、それはこれの発展形なのかしら、と思ったり。

埋もれかけた靴はやがて、周囲のこのボツボツを表面に飲み込んで自立。

明るい着色も施され、過去の苦しみを飲み込んで高らかに勝利宣言するかのようです。

 

 

 

 

ご冥福をお祈りいたします。

 

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ちなみにこの日見たかったのは杉本博司ノートです。

特別展では見られない、作品の創作ノートがなんと常設展に展示されているのです。

前回特別展に行った時はゆっくり見られなかったのでリベンジでした。

劇場シリーズや、海景シリーズも、綿密な計画に基づいていることがわかります。

そしてコメントは何故か英語。

 

 

 

 

劇場シリーズ:

 

 

 

 

上のノートの説明;

 

 

久々にこんな作品も見ました。

丹頂鶴が賑々しい、加山又造の「群鶴図」。

尾形光琳のように、同じ意匠を型取りしたうえでずらして描いているのかな、と思いきや、よく見るとそれぞれに首の角度などが異なり、”コマ送り”(解説書より)的に描かれています。