ばあちゃんは今日も元気にデイサービスから帰って来た。



帰って来たときの表情は家に居る時からは比べ物にならないくらい明るい。

「おばあちゃん、楽しそうだね。今日は何をやった?」と聞くと

「う~ん、いろいろやったよ~。」と何やったかは記憶に残っていないようだが、楽しかったことは確かだね。


お陰で、昨年のお正月にびっくりした、抜け殻のような顔ではなくなってきた。


もちろんあいかわらず、物忘れはひどくて



油断してると時々大変なことになってたりするけどね。


先日、デイサービスの職員のSさんから


と言われて、ちょっと驚いた。


家にいる時のばあちゃんといえば



うつらうつらしてるか



じいさんに怒られているかぐらいで、

明るいとはとうていいえない状況だもの。



Sさんはつづける。



わたし、ちょっと考えてしまった。




他人に世話になるばかりで、家の中で「すごい」なんて認められることなんか全くなくなってしまったおばあちゃんはきっと、デイでみんなから「すごい」なんて言われてきっと「すごい」うれしかったんだろうな。


家に帰って来て、多分今日みんなにほめられたことは、み~んな忘れてしまっているのだとは思うけど、「山田ばあちゃん」という人はまだしっかりここにいて、若いころと同じように周りから認められることを望んでいるのだろう。


無理やりばあちゃんをデイサービスに行かせてしまって、良かったのかどうか内心ちょっと悩んだ時もあったけど、今は良い選択だったんじゃないかと思っている。